あらすじ
中世の地図、失われた大伽藍や城の絵図、合戦に参陣した武将のリスト、家系図……。これらは貴重な史料であり、学校教材や市町村史にも活用されてきた。しかし、もしそれが後世の偽文書だったら? しかも、たった一人の人物によって創られたものだとしたら――。椿井政隆(一七七〇~一八三七)が創り、近畿一円に流布し、現在も影響を与え続ける数百点にも及ぶ偽文書。本書はその全貌に迫る衝撃の一冊である。
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Posted by ブクログ
ヤバイツバイ
あなたの周囲の町では郷土史として、一人の歴史ヲタクが自作の古文書で作り上げた、虚構の由緒がまかり通る
城を作り、氷室を作り、寺を作り、神社を作り、先祖をつくる
全て創作であり、あまりにも膨大、あまりにも広範囲、由緒書、系図、絵図をいくつかの筆跡を使い分け、村の利益、祖先を飾るなどから、需要と供給があり一枚だけだが代金の受け取りまで残っている
郷土史として残り、教育委員会だけでなく、歴史学の大家まで、椿井政隆が創作した偽文書を基礎に、多くの学説まで作り上げていて、自治体でも「歴史に興味を持ってもらうため」だったら偽でも良いという態度
著者は歴史学としての、偽文書がもたらす弊害の警鐘を鳴らすだけでなく、それが伝播していく様から見える学問的な考察をまとめ上げ、素人でも「歴史ってすげえ」と思い知らされる一冊です
通勤本にしたのは大失敗(´・ω・`)