【感想・ネタバレ】今から始める・見直す 管理会計の仕組みと実務がわかる本のレビュー

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2021年05月30日

著者の梅澤氏は、トーマツの会計士から、事業会社に転じ管理会計を研究されている方のよう。
「はじめに」の記載が印象的。監査法人は事業会社に移った時に管理会計を理解しようと思って書式を求めたが、実務にそのまま使えるものが見つからなかったと。

感想。参考になりました。ただ「管理会計の仕組と実務」というタ...続きを読むイトルとは少し異なる印象で、具体的にどのように社内で活動するかのヒントが書いてあるイメージ。原価計算の記載は殆どなく、予算策定とその後の予実管理中心。どのように事業部門からデータをもらい、どのよう経営陣に数字をあげるか、とかがとても参考になる。

備忘録。
・各事業部に、空欄のフォーマットを渡して「ここを埋めて下さい」は、意外とうまくいかない。思った以上に会計用語を知らないケースが多く、埋められず、時間がかかったりする。

・著者のおすすめは、各事業部が既に使っているフォーマットをそのまま転用するもの。

・月次予算を細かい勘定科目で作る場合、前年の月次実績をベースとして計算するのが良い。

・予測値も期中に作り管理しよう。予測は、予算や修正予算とは異なる。予算は会社側の希望である意味恣意的なもの。予測は現実から見たもの。

・経営者には、前期比、予算比を端的に示そう。そして四半期毎に期末予測も示そう。

・コストの配賦は責任の配賦に繋がる。例えば本社経費を各事業部に配賦すると、本社経費をカバーする利益を上げよという責任の配賦にはなるが、事業部サイドからすればコントロールできない固定費が乗っかり、利益が出ない言い訳にされかねない。むしろ本社経費は本社部門に残しておき、本社自身がコストコントールに務めるべきではないか、と著者の意見。

・部門別損益は、実は簡単に作成できる。今のシステムは、伝票起票寺に部門コードを入れて入力するのが標準なので。あとは各勘定の定義やコードが統一されていれば。

・会計システム、データベース、報告用資料の3ステップで考えよう。これから構築するなら、とりあえずExcelがおすすめ。

・各事業部とのやりとり。相互の知識や情報の乖離がストレスを生む。会計知識の差、ビジネス理解の差。管理部門から歩み寄り相手にもたらすメリットを伝え、winwinの関係を目指しましょう。特に経理部門と管理会計部門の仲が悪いケースが多い、という著者のコメント。

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