【感想・ネタバレ】一刀両断(新潮文庫)のレビュー

あらすじ

世界は激変し、とみに危険で予測困難な場所になりつつある。世論が二分し混乱する韓国、ミサイル技術を向上させる北朝鮮。中東では核ドミノの可能性が顕在化してきた。「偉大なる中華民族の復興」に突き進む中国は、日本の約4倍の国防予算で最先端兵器の開発に力を注ぐ。これこそ、わが国にとって最も深刻かつ現実的脅威である。日本はどうすべきか――。「週刊新潮」の長期人気連載シリーズ。

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Posted by ブクログ

激変する国際情勢。日本の進むべき道、鋭い現状分析と提言する。週刊新潮連載のコラム。

2015年12月から2016年12月までの連載記事、2017年5月刊行の単行本の文庫化。

中国に関する記事が多くを占める。背景はこんなところか。

・超大国としてのアメリカの地位の低下
・国際社会の力学の変化(中国の台頭)
・各国の孤立主義的な傾向

世界の警察アメリカから孤立主義への変化、日米安保体制も見直しを迫られる可能性がある状況、費用負担などトランプ政権からの圧力もあるかもしれない。一方で尖閣諸島だけに留まらない中国の進出。南シナ海、東シナ海へ進出している。

筆者はアメリカに頼らない独立国としての国防、具体的には改憲を強く主張している。

日本での改憲、自衛隊に関する議論ではアメリカが手を引く可能性は全く考慮されていない。米軍基地撤退を訴える団体、中国の進出は自明のように思えるが気づかないものだろうか。
土地問題、歴史戦、解決すべき問題はたくさんあるはずだが国会ではほとんど議論されることはない。

週刊誌、単行本、文庫本とどうしてもタイムラグが生じる。出来ることならもっと早い段階で筆者の記事に目を通してみようと思う。

筆者の主張には一本の太い筋が通っている。3,4年前の提言ではあるが、今も解決していない問題が多い。ブレない的確な論考でした。

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2020年01月11日

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