あらすじ
人間としての正確な品性こそが、その人の土台となる――「臈(ろう)たけた」という古き良き表現から、日本ならではの品性を考察し、最後の朝鮮王朝皇太子妃・李方子、永六輔、小沢昭一、岸田今日子ら、品性ある人々との交流を振り返る。「デパートには行かない」「二日続けて同じ服は着ない」等、身だしなみのコツや日常の過ごし方、そして「恋」と「恋のようなもの」の大切さを説く。下重暁子の流儀のすべて。
...続きを読む感情タグBEST3
Posted by ブクログ
この間、著者の『不良老年のすすめ』を再読したばかりなので、この書にも興味。
結構鋭い主張もあった『不良・・・』よりも年齢を重ねたこの書は、洗練された落ち着きを感じる。
「臈たけたひと」というもはや死語に等しい言葉から説き明かし、老いても色気を失わない人として陸奥陽之助を挙げている。
「洗練の作法」では、飾り立てる服より最強の服の色は黒だとも。
「大人の流儀」では、交流のある有名人との身辺雑記。彼ら彼女らを引き合いに、自分をプロデュースする気持ちを持とうと。
「恋というもの」では、自身の恋愛体験を率直に語り、恋愛と結婚は違うと結論。
著者の流儀が、いかんなく発揮されている書。