あらすじ
美人に必要なのは時間とお金と努力の三拍子!
ブスを売りにしているお笑い芸人にそっくりと言われ、常に明るく振る舞うことを強要され、「君はいじられキャラのままじゃないと価値がない」と憧れの人からも突き放され…。
自分を殺してまでいじられキャラを貫くことにどんな意味が?
「こんな自分はもう嫌だ! いじられキャラから抜け出したい!」と一念発起した著者が、10kgのダイエットをし、ガサガサぼこぼこだった肌をつるつるになるようスキンケアを心がけ、オシャレを研究して髪型や服装などを変えていく。
現役高校生の著者が送る、ダイエットや美容、心がまえを描いたコミックエッセイ。
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Posted by ブクログ
【あらすじ】
デブ・ブスといじられる日々を送ると、自分の心が慣れてしまう。自分を卑下することに慣れてしまうと、自分に価値を見出せなくなる。
学校でもバイト先でもいじられる主人公は、そんな日々から抜け出したいと一念発起。ダイエットをしたり、自分に合うメイクを探したり…。友だちの応援にも頼りながら、主人公は外見だけでなく、中身(精神的かつ内臓的)も美しくなっていく。
【感想】
いじられ役。
それは、1歩間違えたら、いじめられ役。
『いじり』と『いじめ』は紙一重である。
たとえ同じ言葉を投げつけられても、相手との関係性が心地よいものであれば『いじり』、不快に思えば『いじめ』なのである。
いじられ役は他人から心ない言葉をかけられ続けると、自分で自分を卑下することが癖になってしまう。
相手から言われる評価や採点を重視してしまい、自分の軸を失ってしまう。
実際にわたしもいじられ役だったので、その気持ちは大いにわかる。
そして、抜け出したいと思っても、よっぽど強い意志を持たないと、簡単に抜け出せないことも知っている。
主人公である作者は、頑張っているシーンも苦しんでいるシーンもさらっと描いているが、絶対に、絶対に、しんどかったはず。
だからこそ、最後に大人になった自分が過去の自分を励ましにくる姿にはグッときた。