【感想・ネタバレ】「深層」カルロス・ゴーンとの対話~起訴されれば99%超が有罪になる国で~のレビュー

あらすじ

元特捜検事が全ての“深層”を聞き出した!

ゴーン氏は出国後、各国メディアの取材に「この事件は日産と検察が組んだクーデターであり、私は罪に問われるようなことはしていない」と主張したが、詳細を明らかにしなかったことから、日本国内では「ただの言い逃れ」との批判を浴びた。実はその詳細を、彼は日本出国前に明らかにしていた。元特捜検事で、事件当初からこの事件の不当性を主張していた郷原信郎氏のインタビューに応じ、10時間以上にわたって真相を話していたのだ。出国後もレバノンとのテレビ電話で取材を重ね、日産、検察、日本政府の事件への関与について、実名を挙げて明らかにしている。「検察は大きな力の操り人形だった」――ゴーン氏の証言をもとに、事件の“深層”を明らかにする。

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感情タグBEST3

Posted by ブクログ

読み応えのある本だった。理系で法律知識が乏しくても、ゴーン氏の逮捕から出国までの検察の動きや動機について理解することができた。
ゴーン氏に権力が集中しコンプライアンス上の問題はあったものの、企業としてのガバナンスに大きな問題があったことを理解した。また、日本の検察の実情を知り、ショックを受けた。大変勉強になった。

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2023年06月22日

Posted by ブクログ

【ゴーン氏の事件のように、役員報酬の記載が有価証券報告書虚偽記載の犯罪として摘発された例はなかったのに、「未払いの役員報酬」の問題でいきなり経営トップを逮捕・起訴するというような、経済社会の常識に反する検察のやり方がまかり通るのであれば、検察が、上場企業の経営権の帰趨を左右することになる。それはコーポレートガバナンスにとって重大な脅威になりかねない】(文中より引用)

突然の逮捕から世界中の度肝を抜いた日本脱出に至るまで、一連の疑惑の中で注目を浴び続けたカルロス・ゴーン。その渦中の人物に複数回のインタビューを行い、「検察の論理」を知り尽くした人物が迫る事件の「深層」とは......。著者は、東京地検特捜部での勤務経験も持つ郷原信郎。

ガバナンス、司法・検察、そしてメディアに至る日本の病巣を「理」というメスで鮮やかに抉り取った傑作。嵐のような出来事やそれにまつわる報道の数々がこうも見事に詳述することができるのかと呆然とする思いにとらわれました。これは間違いなく今年のベスト10に入ってくると思います。

間違いなく読んで損なし☆5つ

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2020年05月22日

Posted by ブクログ

事実はひとつしかなく、当事者しかわからない。

ゴーンの無罪に偏った論調だが、経営については厳しいコメントも。

とはいえ、元従業員としては、なんか虚しくなる内容でした。

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2020年08月31日

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