【感想・ネタバレ】国防と教育 自衛隊と教育現場のリーダーシップのレビュー

あらすじ

マネジメント(管理)だけではなく、リーダーシップが発揮されれば、すべての組織は変わる! 女性自衛官の道を切り開き、1等海佐から公立高校の校長へ。自衛隊と学校という場で学び、活かしてきたリーダーの本質とは。組織を動かし、人を動かして任務にあたるという文化が、自衛隊と学校とでは大きく異なる。とはいえ、最終的には高い志、夢や希望が持てるという、やりがいのある職場環境づくりが大切だということには変わりない。そのために必要なのは、優れた見識のあるリーダーである。ピラミッド式の組織である自衛隊とナベブタ式の組織である学校という、両極端の組織のリーダーとして様々な事案に取り組んできた著者が、その成功体験や失敗をもとに実学としてのリアルなリーダーシップ論を紹介する。人心を把握し、結果を出すための統率とは何か。企業や団体、地域、スポーツ界など、人と人が結びついて成り立っている、あらゆる組織で必ず役立てる一冊。

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Posted by ブクログ

海上自衛隊を定年まで勤めあげ、大阪の公立高校の校長として5年間勤務した著者の経験を綴った本。苦労をしながらも熱意をもって、一生懸命勤務されてきたことがよくわかった。積極的に取り組んだ経験談は、とても参考になった。

「(教職員との面談)初年度の人事面談では家族のことや一身上のことを突っ込んで質問するので、みんな不思議な顔をしたり、中には不審に思う人もいたかもしれません。でも、教職員の家族を含めて面倒を見るというのが組織の長であるという意識を強く持っていましたので、たとえ個人情報でも遠慮はしませんでした。これは、情報というものは何事も詳しくつかんでいた方が、後に何かあった場合の対処が早くなり、判断も狂わないと、確信を抱いていたからです」p97
「(部下に任せる)権限が大きくなると、やりがいが出て、嬉々として働くようになるからです。任せるということは人を育てることに他なりません」p104
「校長は孤独です。リーダーの立場にある者は、孤独を覚悟しなくてはいけません。正しいことであれば、耳の痛いことも教員たちに言って、嫌われるのも当たり前の気持ちで臨まないといけないのです」p175
「(足繁く通う)とにかく「わざわざ来ていただいて」と言われることに意義があります」p183

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2020年05月14日

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