あらすじ
「人間は一人ひとり性格も個性も違うからこそ、世の中おもしろいし、豊かになる」
ディスレクシア(識字障害)を公表した落語家が、
多くの人に発達障害について知ってもらうべく筆を執った一冊
【目次】
第1章 ひょんなことから識字障害に気づく
●最初は受け入れられなかった識字障害の疑い
●疲れやすいのにも理由がある
●先生、発達障害について教えてください 岩波明(昭和大学附属烏山病院長)×柳家花緑 ほか
第2章 得意なことを、ちょっとずつ伸ばしていく
●“落ち着きのなさ”で目立っていた
●「読めない」「書けない」から、授業についていけない
●お母さん、僕を育てるのは大変でしたか? 小林喜美子(柳家花緑の母×柳家花緑) ほか
第3章 苦手なことは、自分なりに工夫する
●場が読めなくて問題発生
●専門機関で診断を受けるのが大事
●発達障害は、人によってここまで違う 柳家花緑×柳家花飛 ほか
第4章 今、僕が思うこと
●二次障害について理解してほしい
●洒落がわかるとラクになる
●家族の理解と支えあってこそ 柳家花緑×小林(花緑・妻)×西澤(花飛・妻) ほか。
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
小学入学から勉強が出来ずついたあだ名「バカな小林くん」中学卒業後祖父柳家小さんに弟子入りし戦後最年少となる22才で真打。40才で漢字ローマ字などがうまく認識できない識字障害と分かる。講演会では発達障害の理解啓蒙活動も、また師匠の噺を聴きたくなりました。
Posted by ブクログ
花緑さんご自身の具体的な体験談、思いが書かれていた。当事者として発達障害という言葉の敷居を低くさせてくれたような気がする。普通ってない。みんなそれぞれ個性がある!そういう多様性のある世の中になっていくと良いと感じた。
Posted by ブクログ
上手くいかなくて落ち込んだ時でも、発達障害の疑いで悩んでいる時でも、気持ちを軽くしてくれる本です。
ディスレクシアをもつ柳家花緑さんが自身の経験や取り巻く人たちの話を元に、苦しかった時の乗り越え方や、発達障害があるということについての付き合い方のティップスが詰まっている。
実際、落語の世界では、いつもドジをするキャラや威張り屋のキャラなど、多様な人で構成されている。でも、現代では、なんでもできて、感情コントロールもできて、うまくやれることが求められている。確かに、色々必要なスキルが増えて、
そんな理想の人を探しているのかもしれない。
でも、200年前と今で人の根本の気質ってそう変化しないはず。価値観が変わっても、どんな人がいるかはそれぞれ。
多様であることを知って対策するのは、差別的・逆差別的面を孕んで複雑なことである。
だけど、知ったら少しだけ楽になる道もあるーそんな優しい示唆がある気がします。