あらすじ
日常の稽古で再認識する所作の意味、道具と向き合って得た美をみる眼、異分野の体験で確信する茶の心の普遍性など、茶の湯の修錬が人の心を耕し、人格の「成熟」を高めていく諸相を、心理学者で茶人でもある著者のエッセイで解き明かします。本書では《自分自身に向き合う》《美観が心を磨く》《技を磨き、心を律する》《成長の豊かさを享受する》というプロセスにしたがい、著者の実体験に基づく60のエピソードを展開してゆきます。
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Posted by ブクログ
80億人のという本よりもお茶との付き合いがある人向けだからか、こっちの本のほうが面白いし勉強になる。経験のない茶事とかの話もあるし。
入会儀礼、深さへの雌伏、稽古と稽古の間、草への回帰、茶道の内面性への臨界点、醤油のメタファー、知識の構造化、美術品への沈潜、お茶湯の儀の感動感銘、型に入り自在を得る、飽きない心、道具への畏怖、灰形の修練、誉めるな感銘せよ、舞台を踏む、詰の陰徳、修練と見る力、所作の多次元性、静寂の魅力、ヒトのみにある敬虔の気持ちなどなど、とにかく盛りだくさんで面白い。