あらすじ
国家の威信を懸けた七日間が始まる! 隅田川で見つかった死体は、韓国の麻薬王・インチェルだった。彼の組織に兄を殺された韓国のエリート女刑事・ジヒョンは、インチェルの日本での目的を解明すべく、七日間の期限付で来日する。一方、警視庁の新人刑事・陽平は、上層部から韓国側に日本の捜査の邪魔をさせるなとの“特命”を受け、空港で彼女を出迎えた。初対面から衝突する二人だったが、やがて事件の背後に潜む陰謀に気づき……。著者会心のノンストップ警察小説。『7デイズ』を改題。
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Posted by ブクログ
五十嵐貴久『7デイズ・ミッション 日韓特命捜査』PHP文芸文庫。
日韓の刑事が協力し、韓国麻薬組織の日本進出を阻む単純な物語かなと思ったのだが、少々異なる。隅田川で韓国の麻薬王の死体発見の情報を聞きつけ、突然韓国からやって来たのは美貌のアマゾネスタイプの女性エリート刑事のジヒョンだった。一方、上層部からの指示でジヒョンを出迎え、彼女の捜査を妨害することと監視を担当するのは総務畑出身の警視庁新人刑事の洋平であった……
荒唐無稽な強引なところが目立つストーリーは最後まで読み手の期待を裏切り続ける。日本を嫌うジヒョンと韓国を嫌う洋平を結び付けたのは『ももクロ』で、二人は『もののふ』だったいう設定。頭脳明晰でテコンドーの使い手、射撃の腕もオリンピックグラスという鬼のように強いジヒョンに対して、男としてもどうかと思うような弱々しい洋平。7日間の合同捜査の過程で二人に恋が芽生えるのかと思えば洋平があっさりフラれる。事件の結末からして、洋平は警察組織には留まれないと思うのだが……
本体価格740円
★★★★
Posted by ブクログ
韓国のエリート女性刑事と日本の若手刑事が協働で麻薬密売組織の捜査をする物語。
国民感情も手伝って最初は反発し合うものの徐々に信頼が生まれてくる、というありがちな展開ですが、スピード感があって一気に面白い読めました。
ただ、ジヒョンの日本感は演出なのかリアリティなのか判断できませんが、自分にはあまりに極端な演出のように感じました。