あらすじ
働いて、自立したい! そんな「当たり前」を実現させた、障害のある人たちが働く「成功企業」があった! 行列の絶えないフレンチレストラン、年商2億円に届いたクッキー工場、重度障がい者を主力とするコンピューターハウス、人気のワイナリー等々。5万円で生活が、8万円で未来が、10万円で働き方が変わる!
...続きを読む感情タグBEST3
このページにはネタバレを含むレビューが表示されています
Posted by ブクログ
著者は関西のテレビ番組「ちちんぷいぷい」など
の担当の放送作家さん。
「狭き門」の一般企業、
気持ち程度のお給料しかもらえない作業所、
その2択ではなくソーシャルファームという
障がい者であろうと利益を出してしっかり
お金を稼いで自立していくという形態に
ついて書かれている。さらに障がい者だけ
ではなく社会的弱者も受け入れる施設として
変わっていこうとする現在の状況も提示されている。
例として、京都府舞鶴市のフレンチレストラン、
滋賀県大津市のクッキー製造販売、滋賀県
近江八幡市のアートミュージアム、
三重県多治見市のワイナリー、これらの
当事者や関係者のインタビューが載っている。
関係者と当事者の方々のたゆまぬ努力で
成立し継続しているのだなと感じました。
Posted by ブクログ
生きるって何だ。
障がい者の作ったクッキーを買って食べる。それを支援と呼んで、いいことをしたと考えていた。この本を読んで、初めて知ったことがある。障がい者の施設では雇用契約を結んでいない。工賃として最低賃金以下のお金が払われる。そんなの、生活できなくない? 最後まで本を読んだ。働きたいのに働けない人が働くには。働くことは生きることだ。誰かの役に立っていると思うから自分に自信が持てるし、自分は迷惑だとか何もできない存在だと思うとやる気もなくなるし本当に何もできなくなっていく。「障がい者だから」でなく、商品や賃金に価値を見出せること。誰もがそこを目指す必要がある。資本主義と社会福祉は相反するところがあり、簡単な話ではないけど。
弱い者に優しくしろ、と教わってきた。でも本当の優しさとは、大切なことであれば厳しく接する優しさだ。社会福祉を考えるときに、優しい厳しさを忘れてはいけないと思った。