【感想・ネタバレ】都市5.0 アーバン・デジタルトランスフォーメーションが日本を再興するのレビュー

あらすじ

都市が次世代のデジタルトランスフォメーションの主戦場となる。
IoT、ビッグデータ、MaaS、デザイン、コミュニティ、環境技術…。多様な分野から成るエキスパート集団による、「課題先進国」日本の再興のための処方箋。

◎推薦文
DX以降の都市論が凝縮、次の企業・個人の形がみえる
―尾原和啓(『アフターデジタル』共著者)

日本は20世紀から持ち越してきた多くの都市問題に加え、都市のハードとソフトに起因する新たな諸課題に直面している。

本書は、こうした課題を解決するのは「アーバン・デジタル・トランスフォメーション(UDX)」であると提唱する専門家集団による提言の書。

センシング技術やビッグデータ解析、アルゴリズム構築に代表される「データ&アナリティクス」、デジタル技術によって得られたデータを活用しつつ「人間中心」のデザインというUDXのテーマ領域から、各分野のエキスパートが、社会的課題解決と日本にとってのビジネス機会を提案する。

【目次】
序章 なぜ今、「都市」なのか?
■第Ⅰ部 都市とは人間拡張の最大形態である
第1章 都市は人間の「脳」の拡張として誕生した
第2章 都市という名の人間拡張が加速した時代
第3章 サイバーとフィジカルが融合する時代
■第Ⅱ部 都市5.0へ向かうデータと分析
第4章 ビッグデータによる「都市の脈動」の把握
第5章 IoTとAIによるインフラマネジメントの一大変革
■第Ⅲ部 都市5.0を実現する設計思想
第6章 IoTとAIによる人間中心の都市像
第7章 都市を人間中心で設計する:MaaSからCaaSへ
第8章 コミュニティ創造による「個人の都市」の実現
第9章 グリーンインフラによる都市の持続的成長
終章 アーバン・デジタルトランスフォメーションの時代に

※本電子書籍は同名出版物を底本として作成しました。記載内容は印刷出版当時のものです。
※印刷出版再現のため電子書籍としては不要な情報を含んでいる場合があります。
※印刷出版とは異なる表記・表現の場合があります。予めご了承ください。
※プレビューにてお手持ちの電子端末での表示状態をご確認の上、商品をお買い求めください。

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Posted by ブクログ

第1部では、都市1.0 神の都市、都市2.0 王の都市、都市3.0 商人の都市そして現在のである都市4.0 法人の都市までの流れを検証し次世代の都市5.0 個人の都市を展望します。第2部では、ビッグデータ、IoT,AIなどITを活用した人間中心の都市像を検討。第3部では、人間中心の都市へ向けてのいくつかの方向性の提示と様々な試みの事例を事細かく説明します。今回のコロナウィルス対策で多くの企業で在宅勤務が行われています。この騒動が治った時に働き方改革が結果として大きく進行して、都市の意味に大きなイノベーションが起こりそうですが、それに向けてとても勉強になる一冊でした。

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2020年04月12日

Posted by ブクログ

東京都市大学の未来都市研究機構のアピール色が強いと感じた。たとえば、記載されている具体事例はほとんどが同機構によるものであった。国内を俯瞰する観点での説明があると良いと思った。一方で、概念の説明は極度に抽象的であるため、「普通に考えればそうだろう」と思えてしまい、本書から新たな知見や発送の糧を得るのが難しかった。

今後の商業空間には、滞在することを楽しめる時間消費型の空間への転換が求められる。そして、滞在そのものが目的となる時間消費型の都市空間を創出するには、建物や街並みなどのハードだけでなく、空間の中で展開される人々の活動=ソフトも考慮した計画が必要であるというのは、共感できる主張だった。

コンパクトシティとは、持続可能な都市という観点で、コミュニティ形成、過度な自動車依存の解消、ヒューマンスケールを目指すもの。近年のMaaSへの関心の背景にもなっている。欧米では自動車への過依存という問題意識を背景にとしてMaaSが提唱された。これに対して日本でMaaSというと、自動車メーカーの生き残り戦略を示す場合が多い。

グリーンインフラの取り組みが進められているのは心強いと思った。軌道緑化の事例は緑化面積の確保という課題に対して面白い解決策であり、実際に見てみたい。

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2021年05月09日

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