あらすじ
崩壊寸前のこの国は、やがて「令和の敗戦」を迎える……異次元政策のせいで循環せずに停滞し続ける景気、成長なき経済状況のもと疲弊しきった「働く人」と拡大する格差、隠蔽と欺瞞が常態化し民主主義を蹂躙する政権の振る舞い。2013年以来「この道しかない」と各政策を掲げ続ける安倍晋三首相が、戦後最長の期間政権の座に留まったことの末路だ。戦わずして「敗戦する国」日本の正体を、経済・社会・政治の各現場を取材した気鋭の記者が炙り出す。
...続きを読む感情タグBEST3
Posted by ブクログ
新聞連載をまとめた本なので、ひとつひとつのトピックが細切れで掘り込みが浅い印象。
著者の”原発依存の継続は、米国が仕組んだ日本の「経済的武装解除」だったのではないか”との推測が興味深かった。
巻末の白井聡さんの「国体」の議論が参考になった。
Posted by ブクログ
「この国は近い将来、戦わずして『敗戦』状態に陥るのではないか。これまでに起きた出来事の一つ一つの点を線で結び、時代を立体的に捉えることで、見えてくる構図。それが令和日本の『戦なき敗戦』である。迫りくるその焦土を、私たちは避けることができるだろうか。」(本書「はじめに」より。)
上記の視点から、労働の現場、アベノミクスの検証、改憲、沖縄基地問題をそれぞれデータと共に考察、加えて3人の識者へのインタビューも加え、安倍政権時代を総括している。
平易な文章でわかりやすく解説されているので、安倍政権のさまざまな問題点が理解しやすいが。それら問題点に対し著者なりの解決のための処方箋、あるいは提言があると将来に希望の持て、気持ちよく本書を読み終えることができたな~と感じた次第(笑)。
あと、鳩山、菅、野田政権の総括もして欲しかった・・・。