【感想・ネタバレ】中国は民主化するのレビュー

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Posted by ブクログ

ネタバレ

長谷川慶太郎さんの遺作。

気になったところは、

・習近平政権は、汚職撲滅で政府高官や軍関係者の粛清を行っているがドンである江沢民を逮捕する可能性もあり得る。自分の方針に従わない権力者を汚職撲滅という武器を使って排除する理由は、「中国の民主化」にあるという。中国が共産党を捨てて民主化しようとすれば、既得権者達が習近平の排除に動くのだとか。汚職にまみれた国家は衰退する。自由で民主的な体制が国を発展させると考え、習近平は権力を集中させている。

・習近平は、人民解放軍をコントロール出来ていない。インドのモディ首相との会談中に国境でインド軍と衝突したのは人民解放軍の身勝手によるもので、南シナ海の軍事拠点化も軍による独走である。また、尖閣諸島の海域で警備行動を展開したり、防空識別圏を設定したのも軍によるものだそうだ。それに、陸軍は軍区同士の結束はなく政府が空軍、海軍に力を入れているため不満が募っている。海軍は艦隊ごとで軍功を競っていて合同訓練を行っていないなど、それぞれが軍功のために動いていて統制が取れていないという。

・著者は、中国は近い将来、7つの軍区ごとに国家が分裂すると予想している。そして、分裂した7カ国が援助を要請してくるから日本は応じてはならないという。応じると戦争に巻き込まれるからだ。

・中国には、北朝鮮崩壊後の面倒を見る余裕はないという。米中間で崩壊後のシナリオは出来ているが、朝鮮半島が統一した際には混乱が起こり、コストも膨大になり東西ドイツ統合の比ではないことが予想されている。

この本を最後に長谷川慶太郎さんの本が読めないのは残念である。

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2021年07月22日

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