【感想・ネタバレ】名古屋商科大学ビジネススクール ケースメソッドMBA実況中継 04 行動経済学のレビュー

あらすじ

「あなたは顧客を理解しているか?」――21世紀に最も注目される学問「行動経済学」最良の入門書

★なぜ日本の個人投資家はアクティブ投信を買ってしまうのか?
★税抜価格表示と税込価格表示、私たちはどちらを安く感じるのか?
★米国最古のデパートの新しい価格戦略はなぜうまくいかなかったのか?
★従来のやり方を変えようとしない顧客の行動を変えるには?

行動経済学とは、人間の経済活動における、非合理な意思決定や行動についての研究です。
私たち人間は、おカネが絡む真剣な意思決定において、必ずしも、自分の利益を最大化するように合理的に行動するわけではありません。しばしば、ときに驚くほど非合理な行動をとります。そして行動経済学は、そうした私たちの非合理な行動にいくつかのパターンが見出せるということを示してきました。

本書では、さまざまな事例やクイズ、そしてそれを基にしたディスカッションを通じて、ビジネスにおける顧客の行動の非合理性について理解を深めていきます。この本を最後まで読んでいただければ、皆さんの組織における意思決定が改善され、そのパフォーマンスを向上させることができるでしょう。


ハーバード・ビジネス・スクール日本リサーチ・センター長 佐藤信雄氏推薦
「本書はMBA教育の核心である「参加者中心型」のケース討論を垣間見ることができる、類書にない内容である。MBAに興味がある学生・ビジネスパーソン・教員にぜひ読んでもらいたい」

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Posted by ブクログ

ネタバレ

行動経済学について、実際の授業をベースにした構成がとられており、リアリティがあった。

脳の中で「知覚」、「感情」、「直観」といったことにより最初に動かされるシステムを「システム1」と呼び、これは努力しなくても、自動的に素早く立ち上がる。
 一方、もうひとつの部分は分析や推論といった脳の活動に伴って動くもので、「システム2」と呼ばれる。これの立ち上げには労力が必要で、集中してコントロールしていないと動かない、しかもゆっくりとしか立ち上がらないという特徴がある。

 人は、「システム1」によって判断し、「システム2」に至る前に意思決定しがちなため、非合理的な意思決定をとってしまうというもの。本書では具体的な事例が6ケース、取り上げられている。

 印象に残ったのは毎月分配型投資信託をケースに取り上げた事例。「毎月分配型」、「年率20%」など、とても魅力的な語句を並べて、顧客のシステム1に働きかけるような商品パンフレットが例として掲載されていた。
 私はこの業界にいなければ、話上手な営業マンに、魅力的な語句を並べられ、おすすめですよ。と言われれば、システム2を立ち上げることなく、購買していたのではないかと思料。
 手数料稼ぎを目的に、あえて、システム1に頼った、システム2を立ち上がらせないためのセールスが積極的に行われていたとすると、残念な気持ちとなった。

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2021年01月15日

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