あらすじ
日本仏教の最高峰・空海。日本文化に大きな影響を与えた空海思想の核心である即身成仏に注目し、その思想の今日性を描く決定版!
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Posted by ブクログ
空海による密教の中心思想は『即身成仏義』にあるとして、仏教思想の初期から密教への展開と経文の字義に無数の意が内蔵されているということを元に、『即身成仏義』の中の即身成仏頌に示される思想の核について空海自身によりが数々の仏典からの引用で委細を尽くして述べていることを、著者は解説している。
Posted by ブクログ
空海の思想の核心は即身成仏の道だという立場にたって、その内容と意義を解説している本です。
本書は新書形式で刊行されていることもあり、前半で空海の生涯の紹介や大乗仏教の概説などが置かれており、いちおう入門書らしい体裁がとられています。ただし本書の中心をなすのは後半であり、空海の『即身成仏義』の読解を通してその意義を明らかにすることがめざされています。
後半の議論は、空海のテクストを引用したうえでその解説をおこなうというスタイルで進められているのですが、そこに登場するさまざまな概念の解説だけで多くの紙幅を割くことが必要になるため、著者自身の考える「空海の哲学」の本質をわかりやすく読者に示すことに、やや苦慮しているようすがうかがえます。空海の思想の概要を手っ取り早く把握したい読者にとっては、やや期待にそぐわない内容かもしれません。
「講談社現代新書」レーベルでは、竹田青嗣を中心に、西洋哲学の古典テクストを読み解いて比較的わかりやすいことばで解説しているシリーズが刊行されていますが、個人的にはそれとおなじような試みだと感じました。著者自身も空海ないし密教の専門家ではなく、むしろ大乗仏教の思想が現代においてどのような意味をもつことができるのかという問題意識を背景にもってしており、そのような観点から空海の思想を理解したいという読者にとっては、うってつけの内容だと思います。
Posted by ブクログ
空海の哲学という本の題名、そして、竹村牧男さんの本ということで読んでみましたが、後半部分は難解でちんぷんかんぷんでした(涙)。
竹村さんは、空海が目指したものはなにかということで、それを解く鍵として「即身成仏」にフォーカスされたました。
その内容が私にとってはちんぷんかんぷんでしたが、空海という人のすごさはしっかり伝わってきました。
内容
はじめに 今、なぜ空海の哲学なのか
第1章 空海の生涯と著作
第2章 密教に至る仏教史――顕教から密教へ
第3章 仏教における「即身成仏」の思想史
第4章 空海の密教思想
第5章 空海の即身成仏思想
第6章 「即身成仏」の教証――『即身成仏義』を読む 1
第7章 六大無礙の真意――『即身成仏義』を読む 2
第3章 三密加持の実相――『即身成仏義』を読む 3
第9章 曼荼羅世界の風光――『即身成仏義』を読む 4
第10章 『即身成仏』の本旨
あとがき
となっています。
思うに『三教指帰』を若い頃著わした空海は、仏教の中でも「顕教」よりも「密教」のほうが優れているとしました。
危険をともなう遣唐使船で中国に渡り、当時の密教の最高峰の師匠から教えを受け、日本に持ち帰り、時の権力者をも動かし、密教を日本国内に広めました。
そこまで空海の心を捉えた「即身成仏」、またチャレンジしたいと思います。