【感想・ネタバレ】古代ローマの饗宴のレビュー

あらすじ

キャベツ礼賛者カトー、最高の饗宴を催した解放奴隷トリマルキオ、「真似のできない暮し」をしたクレオパトラ、葡萄酒を愛した詩人ホラティウス、消化不良のキケロ……。養殖の海魚、肥えたヤマネ、乳育のカタツムリなど贅を極めた晩餐から、農夫の質実剛健な食卓まで、二千年前、大繁栄を謳歌した帝国の食文化とは。当時の食材やレシピも多数併録。


永遠なる美食の大帝国で、人々は何をどう食べ、飲んでいたのか?
監察官カトー、武将アントニウス、詩人ホラティウス、『料理書』のアピキウス、解放奴隷、農夫……。当時のレシピも併録

キャベツ礼賛者カトー、最高の饗宴を催した解放奴隷トリマルキオ、「真似のできない暮し」をしたクレオパトラ、葡萄酒を愛した詩人ホラティウス、消化不良のキケロ……。養殖の海魚、肥えたヤマネ、乳育のカタツムリなど贅を極めた晩餐から、農夫の質実剛健な食卓まで、二千年前、大繁栄を謳歌した帝国の食文化とは。当時の食材やレシピも多数併録。

私はなにを語るのでしょう? むろんそれは古代ローマの社会生活や習慣であり、ローマ人の時間の過ごし方や、楽しみ方といったものです。友達と会うこと、愛する人と睦まじく食事をすること、好物の料理を味わうこと。結局のところ、今日私たちがやっていることとそんなに違いはありません。宴会でなにがどのようにふるまわれたかも調査ずみです。また巻末では、いくつか古代ローマのレシピを紹介します。皆様方のお国には、おいしい魚と肉、ハチミツ、それに、ローマ人が好んで用いた品々がたくさんある。だから再現はきっと可能なはずです。――<「学術文庫版によせて」より抜粋>

※本書は1991年、平凡社より刊行された『古代ローマの饗宴』を元に改変をほどこしました。

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Posted by ブクログ

古代ローマの食生活について、様々な文献から材料や調理法、献立、流行、宴会のスタイルを調べ、まとめた本。
巻末にはレシピまで載ってますが、文庫本化で少し図版や解説が割愛されたようなので、マジで料理を作りたい方は単行本を読むと良いのかと。

読みやすい本ではありますが、ある程度のローマ史の知識があった方がより楽しめる感はあります。私は高校の世界史のほぼ消えかけた記憶しかなかったので、ある程度妥協しながら読んでました。とは言え、昔の人の食習慣や、宴会のトンデモエピソードを読むのはそれだけでも楽しいものです。
先入観としては、ローマ人は肉ばっか食べてたのかと思っていたのですが、スズキやヒメジ、牡蠣やウニ、海老などが珍重されていた様子が伝わってきます。逆に牛肉はあまり食べなかったとか。

時代を追うに連れて宴会がエスカレートしていく様や、しょうもない吝嗇家の金持ちの話なんかを苦笑しながら読んでました。ほどほどが大事ですね、と二日酔いになりながら思った次第です。

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2016年03月28日

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