あらすじ
前作「ヤマありタニおり」で折り紙男子の青春という異色テーマをギャグ満載のストーリーでつくりあげ注目をあびた日下直子の新作の舞台は大正時代。まったくタイプの違う2人の少女が出会い、女子が生きにくかった世の中を駆け抜ける!
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Posted by ブクログ
これは面白い。
掲載誌がKissだしのだめポジションな感じのマンガですね。
千世さまの心境が徐々に自分のこだわりの押し付けから、
女学生が本当に読みたいと思っているものを加味して書かなくてはという気持ちに移っていくのが凄く自然に描かれていると思います。
Posted by ブクログ
これは素晴らしかったです。
新聞読みながら「原政権も長いことねぇな」とか呟いたり、自立のためには自分で資本を生み出す力がいるとか言ったりするヒロインがいい。既存の価値観をぶっ壊そうとする女性を描くのに大正ほど似合う時代は無いんじゃないでしょうか。ああいいなあ。
でもほんとにこの作品でいいと思ったのは大正浪漫的なところとは別にあって、「自分の作ったもので一人でも何かに目覚めてほしい」っていうヒロインの思いに打たれたってのがあります。あとお互いの才能や地位を補い合って新聞作りに励む2人ってのは単純にいいですね。ちょっと違うけどバクマン的な。
ただ最後のエピソードが凡庸だし納得いかない部分もあって、この新聞じゃヒロインが嫌ってたはずの他の女学生達の乙女な趣味に迎合しすぎてて、肝心の「従来の価値観に疑問を持たない学院の連中を目覚めさせてやる」って目標とズレてるような。まずは新聞が受け入れられることが先決ってことなんだろうけど。
千世様には、乙女雑誌なんかには載ってない夢がこの世界にはあるんだってことを、たとえ卒業と同時に嫁いでしまう女学生には一時の幻だとしても啓蒙していくスタンスでいってほしい。次巻でどうなっていくのか期待です。