あらすじ
トランプ政権という踏み絵が誕生し、
ケンドリック・ラマーが脚光を浴び、
トラップがニューヨークすら支配し、
カニエ・ウェストが炎上し続けた──
そんな4年間(2015~2018)のヒップホップ・シーンを
文化系名コンビが検証する!
「ヒップホップは音楽ではない」という独自の視点を打ち出した
シリーズ第1弾『文化系のためのヒップホップ入門』(2011)は、
アメリカのヒップホップの歴史と聴き方を指南した
画期的な入門書として、ロングセラーを続けています。
2012年から14年までをとりあげた『文化系2』(2018)に続く本書では、
2015年から18年までのシーンを振り返るとともに(CDガイド付き)、
アフリカン=アメリカン研究の専門家で慶應大学准教授の有光道生さんを招いて、
オバマ政権下のアメリカ社会とヒップホップを論じた鼎談も収録しています。
本書で話題にした楽曲のプレイリストもSpotifyで近日公開!
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
慶應大学での講義から、その年を象徴するヒップホップ語り合うシリーズの第三弾で、2015年から2018年までを紹介
この頃あたりから音楽はストリーミングで聴くのが主流になり、そこにいちばんフィットしたヒップホップはものすごいスピードで動いてるのがわかる
いまのヒップホップは、“ジャズのビバップからモードへの移行期間に似ている“って考えに納得
やっぱりギャングスタとか80年代のヒップホップが好きだけどね
アフリカ系アメリカ研究・慶應大学法学部准教授有光道生氏を迎えた鼎談「ブラックネスのゆくえ」がすごくおもしろかった
トランプ政権下の人種問題は世界でも同じ
Posted by ブクログ
本シリーズも3作目であり、今作ではオバマ政権末期~トランプ政権成立の2015-2018年を対象として、ヒップホップシーンの動向とそれが意味する含意を明らかにしていく。
印象的なのは、明らかに音楽を届けるメディアとして、Spotifyに代表されるストリーミングサービスが主流となることで、
・Spotifyでは、楽曲再生のカウントの条件を「1分以上の再生」としているため、イントロを短くするなど楽曲の構造に変化がみられる
・アルバムを制作するにあたりCDのような物理メディア特有の録音時間の制限がなく、かつストリーミングではずっと流しっぱなしにされるのが理想であるため、アルバムの楽曲数が増加した
というあたりは、メディアのフォーマットがどのようにコンテンツに影響を与えるかという点で興味深い。