【感想・ネタバレ】経済と道徳のレビュー

あらすじ

日本の実業界を築いた男、渋沢栄一から
すべてのビジネスマン、
これから社会に出る若者に贈る
「成功の心得」

なぜ、渋沢栄一は、約500の会社を設立・成功させることができたのか——
「経済と道徳の合一主義」とは何か——

本書は、渋沢翁光頌徳会が生前の渋沢栄一の口述をまとめ、死後七年にあたる昭和13年(1938年)に出版した『経済と道徳』を再刊したものである。

本書の刊行から80年以上が経過しているが、現在、世界は行き過ぎたグローバリズムや強欲資本主義が蔓延し、格差がますます拡大している。
全世界の富のほとんどを数パーセントの富裕層が握っているという状況である。
まさにいまこそ、渋沢の卓論に耳を傾けるときがきているといえるだろう。

【本書の内容】
・論語と算盤一致論
・天は自ら助くる者を助く
・現代青年の短所と通弊
・青年と責任観念
・資本より信用
・真の成功とは何か
・予の人物鑑識法
・人間処世の道
・世界主義に立脚して産業の発達を期せ
・事業経営に必須の条件
・健全なる精神は強壮なる体力に宿る
(目次より)

〔※本書は現代の読者に向けて読みやすくするために、基本的に旧字は新字に改め、助詞や接続詞など一部の漢字をかなに改めた。また、難解と思われる語句には注釈を施した〕

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Posted by ブクログ

今年話題の人の本。ある程度現代語訳されていて読みやすい。「富を成すことは卑しいことではない」「しかし自分だけが儲けようというのは長続きしない」「まずは身体が資本」といった感じで、人としてのあるべき姿を啓蒙している。

根底には孔子孟子の思想があるようだ。五百程の会社の設立に携わったという経済人で、「金は天下の回りもの」「三方よし」を常に心がけていたのも成功の要因だったのだろう。

大河ドラマでは現在、栄一が攘夷思想に傾倒していくのが描かれており、本書でも「かつてそういう血気盛んな頃もあった」と振り返っている。それがどのようにして経済人として変わっていくのか、ドラマの展開も楽しみだ。

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2021年04月02日

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