あらすじ
アメリカ、欧州で立証された「圧倒的真実」――
スポーツには国を強くする「3つの効能」がある!
1.巨額を稼ぎ出し、地方と国を豊かにする
2.教育の質を高め、優れた人材を輩出する
3.人々を健康にし、社会保障費が削減される
デービッド・アトキンソン氏(『新・観光立国論』著者)推薦!
「眠れる力」を解放すれば、日本はもっと強くなる。
■日本に眠る「スポーツの宝」■
・読売ジャイアンツの集客力はレアル・マドリード以上
・国体のハコモノ費用「数百億円」を成長に使う
・「五輪後の新国立競技場」で膨大な富を生み出す方法
・甲子園で稼ぎ、収益を各学校に分配せよ
・「力道山時代」から進化していないスポーツメディア
・スポーツ嫌いを生む「体育の授業」をアップデートせよ
・出来レースの「国体」をガチの都道府県対抗マッチに
■世界では「スポーツが国を強くする」は常識■
・スポーツ産業は最先端の「イケてる」ビジネス
・孫正義とベッカムが共同でサッカーチームのオーナーに
・約20年で大リーグは5倍、プレミアリーグは9倍に成長
・アメリカのスポーツ産業は日本の15倍稼ぐ
・GAFAも参入するスポーツ専門メディア
・数時間で480億円稼ぐ脅威の「マネタイズ手法」
・スポーツで200億円以上稼ぎ、教育に再投資する大学
・「アマチュアスポーツは稼げない」は日本だけの思い込み
■欧米で成功した「スポーツ立国」5つの柱■
・地方都市を強くする「スタジアム改革」
・税金頼みから脱却する「スポーツ団体改革」
・教育の質を高める「学生スポーツ改革」
・ダイバーシティ社会の礎となった「女性スポーツ改革」
・スポーツの稼ぐ力を最大化する「メディア改革」
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
アンダーアーマーの日本総代理店「株式会社ドーム」の創業者の書いた本で、スポーツビジネスのプレーヤーならではのスポーツビジネス視点が斬新でした。
海外、特にアメリカのスポーツビジネスに精通していることも特筆で、急成長を遂げるアメリカスポーツビジネスをここまで直に触れているビジネスマンの著作は他に無いと言えます。
著者はJリーグやBリーグといった新興の日本のプロスポーツよりもプロ野球のマーケティングを評価している様に感じました。
個人的にはビジネス(売上、利益ベースの見地)として成功し結果を残しているのはプロ野球だと思うし、その事実に賛成です。
アマチュア→プロ化という流れで成立したJやBはアマチュア感を抜け出せてないという論をした書籍は他に見たことありません。但し、決して批判では無くまだまだ伸びしろあると述べています。
文章には少し好き嫌いがありそうな書き方でしたが、はっきりと論じていること、スポーツビジネスマンとして第一線で事業を行い、スポーツビジネス事情に精通しているからこそ、タイトル通りの力強いお話が述べられています。
Posted by ブクログ
プロスポーツの世界はよく知らないが、日本では馴染みの薄い「スポーツで稼ぐ」という考え方が結果として経済的にも精神的にも豊かになることにつながるという主張はなるほどと思った。筆者の経験上ややアメリカのスポーツ事情を基盤に考えすぎている部分はあるが、日本のスポーツ業界の閉鎖的な構造が引き起こす問題についても対比的に述べられており、どう改善していきたいかのビジョンが分かりやすかった。スポーツは教育とも大きく関わるテーマなので、今後の筆者の動向にも注目していきたい。
Posted by ブクログ
とても良い本だった
付箋は少ないが希望に溢れてスポーツを通じて地域を良くしたいと言う思いと一致した
欧米におけるスポーツビジネスの基本は熱狂空間を作り顧客体験価値を最大化すること
そのためにキャパシティー完了最も重要で常にまいんであることチケットが完売することが求められます
ここは大切で、地域の大会なども、しっかり多くの人から見てもらえるような取り組みが、地域活性化に繋がっていき、住みたい地域、誇りに繋がっていく。
Posted by ブクログ
著者のスポーツへの愛着が深く感じられ、愛着があるからこそ、先進国から立ち遅れビジネスとして伸び代の多さと本人のもどかしさも書面から伝わってくる。ただし主張には同意できる点が多く、ビジネスの優良コンテンツになり得るとの考え方やロジックも納得感が高い。スポーツを通して日本の、特に地方が元気に経済的にも豊かになってほしい。
Posted by ブクログ
スポーツがもたらす様々な効能について整理し、主に経済的側面における欧米の成功事例をもとに、日本をどうアクティベートしていくことが必要かというアイディア・提言の詰まった一冊です。世界各地で実際に起こっているファクトに基づいた内容で、実現には多大な努力を伴うものも少なくありませんが、スポーツで切り拓く明るい未来に向けて挑戦する価値があるのではないかと思わせられる情報が集約されています。
Posted by ブクログ
昭和の経済発展を支えた産業が産業規模を縮小していく中、新しい産業が出てこないといけないわけだが、スポーツはその有力な候補である。とくかく金を回す発想を豊かにしていくことが必要ではないかと思う。
Posted by ブクログ
<目次>
はじめに スポーツが日本に革命を起こす
第1章 世界ではすでに「スポーツ立国」が始まっている
第2章 「スタジアム改革」で負を正に変える
第3章 「スポーツ団体」に民主主義を導入する
第4章 学校スポーツで稼ぎ、「教育」を充実させる
第5章 「女性スポーツ改革」がダイバーシティを切り拓く
第6章 「メディア改革」でスポーツの稼ぐ力を最大化する
第7章 スポーツ立国は「地方」から始動する
おわりに
<内容>
アメリカのカレッジスポーツやMLBやMSBを教科書に、日本のスポーツをもっと金の稼げるものへ(大学や地方など)変え、そのモチベーションで経済も活性化させよう、という主張の本。アンダーアーマーの日本代理店をやっている著者(法政大学アメフト部の総監督などもやっている)。箱もの行政や高野連の怪しさ、昨今表面化している各種スポーツ団体の不正やセクハラ、国体の変なところ、いろいろと問題点は指摘され、その解決法も載っている。具体性もある。しかし日本人の心に響いているかは疑問だ。「(正当に)金を稼ぐ」よりも「(裏で=利権として)金を稼ぐ」ことにあらゆるところが慣れっこになっているからだ。とても面白い提案である。実現すれば、スポーツに限らず、教育やメディア、行政も大きく変わるのだが…。
Posted by ブクログ
日本社会に求められる最適化がキーワード。
スポーツの課題が映し出す日本の課題、それは現状が最適化されないことにある。時折具体的なhowも交えて、いかにスポーツ界、ひいては日本全体が再興するかを書いた。
・マネタイズされないスタジアム、根源にある統治機構内部で責任の所在が不明瞭であること。
・マネタイズされない、悪しき平等にとらわれる教育や地方行政とスポーツ。
・一方でマイノリティは不平等を強いられる現状。
読んでいて共感できる部分が多く、読みやすい内容でスラスラ読めた。
序盤はスポーツの価値を言語化してくれており、思考の大きな助けになる。中盤はスポーツとスポーツが映し出す日本全体の課題設定、解決策の見出し方を個別に論じる。終盤はメディアや地方との関わりを通した全体の方向性をまとめてある。
⇒スポーツビジネスの最前線で国家戦略までを案ずる人のプロセスが知れたことで、、、