あらすじ
イタリア・アルプス山麓の美しい町アオスタに、ある事件がきっかけでローマからとばされてきた副警察長ロッコ・スキャヴォーネ。彼は、スキー場で圧雪車に轢かれた遺体発見との知らせを受ける。それは単なる事故ではなかった。ほとんどの住人が親戚どうしという小さな町で起きた殺人事件! 定年後は妻と南仏で暮らすのが夢だったロッコは、目的のためには犯罪にすら手を染める男だ、彼自身の信条に従って。女には手を出す、マリファナタバコは吸う……、だが警察官としての腕は誰もが認めざるを得ない、荒技も辞さないローマ男が難事件に挑む。
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Posted by ブクログ
フロスト型というか…クセが強い中年刑事と優秀な者もポンコツな奴もいる部下たちや、個性的な監察医や判事、味方なのか敵なのかまだわからない上司などやりあいながら奮闘していくという、警察小説の王道なのだけれど、特筆すべきはイタリアのミステリだということ。
セリエAやサイクルロードレースを通してイタリア好きになっているので、イタリアっぼさがたまらない。ローマっ子のローマへの思い、舞台となるスイス国境のほとんどの住民が身内という小さな村の噂にまみれた日常、美男美女への反応、イタリア人の死生観など、ミステリとしては平均的でも、イタリアを満喫できる小説としてオススメ。
特に2020年4月上旬に読んだので、胸に迫るものがあった。