【感想・ネタバレ】短編集 あらしのよるにのレビュー

あらすじ

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累計350万部突破のロングセラー「あらしのよるに」(全7巻)が、スタートから25周年を迎えます。
オオカミのガブとヤギのメイの友情物語に感動した子どもたちも、もう大人になっているはず。「あらしのよるに」を次の世代に手渡すために、そして、あらためて読みなおして味わうために……。あらしのよるの総集編とサイドストーリー5巻分の物語が一冊で読める「短編集」です。
二人の友情物語をガブ目線で語った『しろいやみのはてで』と、ガブとメイの小さいころを描いたスペシャル版『ひとりぼっちのガブ』『メイはなんにもこわくない』『ごちそうがいっぱい』『だれもしらないヒーロー』の5冊の絵本がこの1冊で一気に読めます!

スタートから25年が経ち、読者が一世代入れ替わる時期にさしかかります。本編7冊を1冊の文学作品にまとめた『完全版 あらしのよるに』とあわせて、ぜひご覧ください!

●一部漢字を使用。一冊の文学作品として楽しめます。


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Posted by ブクログ

ガブとメイそれぞれの幼い頃の話や、二匹が友達になった後のとある日の話、本編中の吹雪で身動きがとれなくなったときの話など、5編収録されている。
以下、印象的だった話、箇所を。

○『ひとりぼっちのガブ』
ガブの幼い頃の話。大切な友達だと思っていたグルリに裏切られるシーンが切ない。その悲しい思い出があるから、メイと友達になったときは本当に嬉しかったのだろうなと思うと、また切ない。
オオカミにとってヤギはご馳走だが、メイと友達になったことでそのご馳走を二度と食べないとガブは誓う。友達を悲しませたくないから、という理由もあるのだろうけれど、グルリとの出来事も少なからず影響しているのだろうか。ガブの誓いは私が思っていた以上に固いのかも。

○『メイはなんにもこわくない』
メイの幼少期。トラブルメーカーなメイだが仲間たちから好かれていて、終始明るい雰囲気に包まれている。ひとりぼっちで“困った子ども”と評されていたガブとは、あまりにも対照的だった。
ガブのメイに対する想いと、メイのガブに対する想いは、実はまったく違うのかもしれない。もし片方の存在に依存してしまうようなことがあるとしたら、それはガブのほうなのだろう。

○(P174)「自分を殺して生きるか。自分を生かして死ぬか。」
 (P175)「生きるって、自分のあしで歩くことをいうんでやんすよね。」
前者は、指標と成り得る言葉だな、と思った。
「ヤギとオオカミでも友達でいたい」という自分の正直な気持ちをなかったことにして、それぞれの種族にとっての“平穏”の中で暮らすか、それとも、誰からも理解されない厳しい生活を強いられることになっても友達として生きるか。
二人のような状況下でなくても、こういう選択はままあると思う。種族に関係なく友達でいたいし、そんな生き方を周りに肯定されたい、なんていう諸手挙げてのハッピーエンドは現実にはなかなかない。だから後悔しないように、考えて、見極めて・・・・・・ということが必要なのだろうな。そしてそういったときに、この言葉を思い出したい。
後者にははっとさせられて、同時になんだか泣きそうになった。自分の足で歩く、なんて当たり前のことだけれど、胸を張ってそれができていると頷けるだろうか。

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2021年11月30日

Posted by ブクログ

本編を補完する短編集。特にガブの幼少期の話が良かった。ガブが満月好きな理由が分かった。
ヤギのミイを守った話から、ガブは本当に優しい子だと感じて泣きそうになった。

0
2025年08月17日

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