【感想・ネタバレ】御社の新規事業はなぜ失敗するのか?~企業発イノベーションの科学~のレビュー

あらすじ

外部環境が激しく変わり、プロダクトやサービスのライフサイクルがどんどん短命になる現代において、「うちの会社には新規事業は必要ない」と断言できる人はいないだろう。それなのに、一歩を踏み出せない。なぜ新規事業には、ネガティブなイメージがつきまとっているのだろうか? そして、なぜ実際、たいていの新規事業はうまくいかないのだろうか? ベストセラー『起業の科学』著者が大企業に舞台を移し、新規事業を科学する!

...続きを読む
\ レビュー投稿でポイントプレゼント / ※購入済みの作品が対象となります
レビューを書く

感情タグBEST3

このページにはネタバレを含むレビューが表示されています

Posted by ブクログ

ネタバレ

持続型イノベーションと破壊型イノベーション
電気ポットの中でティファールみたいなのも破壊型イノベーション。ただし顧客すら自身のニーズに気づいていない。
持続型を否定はしていない。ゴールには破壊型を起こせる状態を作ること。

イノベーションは目的ではなく手段。だから目的は何かをはっきりさせる。
メンタルモデル(世界の見方)を変革しないといけない。
ありたい姿の前に「どんな世界を予測しているか」がくる

会社、組織のwantは何か
個人のwantとの接点を探す

社内リソース、紋切り型以外で何か
canをさかす

どこで(小規模)の検証をするか

0
2021年02月27日

Posted by ブクログ

ネタバレ

新規事業に関する本。スタートアップ向けではなく、既存企業向けというのが特徴。
整理されており、参考になる良著
理論やロジック面からの概観にはじまり、具体例や示唆まで含めて解説してくれているが、根本はシンプルながら、実際の環境状況は千差万別で根深い新規事業だけあり、示唆の事例部分はそうゆうのもあるよね程度で、実行へのハードルは感じてしまう。それを割り引いてもこの観点で整理してくれた本はないので良著なのだけれど。

<メモ>
・企業発イノベーションマップ
フェーズA イノベーションを理解する
 ステップ1イノベーションの型を理解する
フェーズB ロードマップを明らかにする
 ステップ2外部環境変化を捉える
 ステップ3組織のあるべき未来を構想する
フェーズC イノベーションの土壌をつくる
 ステップ4社内リソースを明確にする
 ステップ5イノベーションの土壌を耕す
フェーズD
 ステップ6先進的な組織とは何かを理解する
 ステップ73階建て組織を実践する
 ステップ8イノベーションを会社の文化にする

・イノベーションの型を理解する 
持続的イノベーション 4Pを通じた改善改良
破壊的イノベーション 課題発見やインサイトによる市場創造

・Airbnbの時価総額根拠 UX、膨大なデータ、サービス認知度ブランド
・product current market fitではなく、product future market fit
・規制が強い業界のほうがチャンスが大きい。悪いuxを強いられている可能性が高いので。
・ディマーケティング マーケットそのものを消し去るという意思決定を行えるか。
・社内眠るリソース、技術知見、顧客、可能性人材などを掘り起こすこともイノベーション担当の重要な仕事。
・なぜを考え課題意識を顕在化させるwhy型人材、ビジョンに向けて何が必要かを考えるwhat型人材、目標実現の具体方法を考えるhow型人材、こうしたリーダーのフォロワー皆が必要。
・pmfの前に尖った人を発見するideation_pmfというフェーズがある。
・why型として活躍したい人のヒント。1日一つでも違和感を覚えること、不条理に感じることに目を向けてみること。その原因を書き出してみること。
・既存事業がある中で新規事業を進めるための難しさ、そのための二階建て3階建ての組織をつくるべきというのはおっしゃる通りの話し。
・イノベーションの仕事を既存の事業と分離して組織しなければならない。
・一階の役割はプロダクトパースとマーケットフィット。これまで利益を産んできた過去のマーケットへのフィット。2階は新たに現前したマーケットにフィット、プロダクトカレントマーケットフィット。3階のミッションはプロダクトフューチャーマーケットフィット。未来のマーケットを生み出す破壊的イノベーションの創出がミッション。
・オープンイノベーションを行う理由
1セルフディスラプションはハードルが高い
2自前主義の限界
・kddiのように3階をcvcやアクセラとする方法も考えられる。
・5つの評価軸
ロードマップ 自社のビジョンと合致しているか
want担当者に内発的動機があるか
synergy既存事業との相乗効果が期待できるか
getpaid 将来的にどれくらいの市場があるか
can 自社保有資産コンピテンシーを活用できるか

0
2020年11月21日

Posted by ブクログ

ネタバレ

『起業の科学』の田所さんの最新作。
大企業イノベーションにまつわる落とし穴とそのチェックポイントが体系的に示されている。個人的印象として著者はかなり文章がうまく、読んでいて疑問に思う点にも先回りして答えてくれているので、読後の納得感がかなり高かった。
起業の科学を読んでいれば良い点も多いのと、著者がネット上に公開している情報の中に書いてある内容がかなり含まれている(それを分かった上で知識を整理したくて購入した。)。

以下、特に示唆的であった点。
・イノベーターは未来を見通し、信じ、そこに張って突き進む力が圧倒的。自分にそこまで「未来を信じる力」はあるか?と考えさせられた。
・大きな未来像は、ある意味直感に依存する領域。そうやって構想した未来に責任を取ることこそがリーダーの仕事。
・イノベーションのためには、未来の市場にフィットすること(PFMF)。そのためにPESTのメガトレンドを理解する。その上で自発的にシナリオを考える力が求められる。
・企業発のイノベーションは以下のステップを踏む。
○フェーズA
ステップ1:イノベーションの型の理解
ービジネスの本質を捉えて長期的な製品・サービス戦略を練る
○フェーズB
ステップ2:外部環境の変化を捉える
ー未来のトレンド(PEST)の理解
ステップ3:組織のあるべき未来の構想
ー未来を志向し、wantを明確化。カニバリを恐れない
○フェーズC
ステップ4:社内リソースの明確化
ーcanの明確化。主に顧客・チャネル・技術ノウハウ・人材
ステップ5:イノベーションの土壌を耕す
ーイノベーションを正しく理解。Why人材だけを目指さない。土壌となる基礎知識(スタートアップの動向など)を身につける
○フェーズD
ステップ6:先進的な組織とは何か理解する
ー1〜3階のあるべき姿を理解
ステップ7:3階建て組織の実装
ー大企業は自前に拘らずオープンイノベーションを活用する
ステップ8:イノベーションを会社の文化にする
ー4段階で評価指標も分ける

0
2020年03月29日

「ビジネス・経済」ランキング