あらすじ
東日本大震災後、福島県南相馬市に転居した作家・柳美里が5年にわたって綴った珠玉のエッセイ47篇。南相馬の臨時災害放送局のラジオパーソナリティを務めたことを機に、現地の高校で講義や演劇指導を行うかたわら、書店兼小劇場をオープンするなど、被災地の人々と生活を共にしつつ歩んだ家族の軌跡。「今日もわたしは、夕陽の赤が静かに広がる南相馬の町を、小声で歌を口ずさみながら歩いています。いま、ここに在る、という自分の位置を確認しながら──」(「あとがき」より)。「南相馬に転居した理由(わけ)」「漂泊の果てに」「フルハウス」「女川駅舎の紙製のベンチ」「縁の糸」「最後の避難所」「『青春五月党』復活」「ある晴れた日に」「悲しみを追悼する」ほか、月刊誌『第三文明』の好評連載を書籍化。
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Posted by ブクログ
1968年生まれの柳美里さん、2015年、鎌倉から息子と4匹の猫とともに原発から25㎞の南相馬に居住。2015年から2019年までの暮らしを綴ったエッセイです。そのバイタリティと素直な文章に感銘を覚えました。「南相馬メドレー」、2020.3発行。柳美里さんの小説を読むと閉塞感に陥ることが多いし、途中で失速することもありますが、本書の読後感は爽やかですw。角田光代さんとは、ゆうはん、みつよどん、と呼び合う仲なんですね! 柳美里さんは161㎝、北海道の大学に進学の息子丈陽君は186㎝だそうです。