【感想・ネタバレ】魏志倭人伝の謎を解く 三国志から見る邪馬台国のレビュー

あらすじ

考古学調査と並び、邪馬台国論争の鍵を握るのが、「魏志倭人伝」(『三国志』東夷伝倭人の条)である。だが、『三国志』の世界観を理解せずに読み進めても、実像は遠のくばかりだ。なぜ倭人は入れ墨をしているのか、なぜ邪馬台国は中国の東南海上に描かれたのか、畿内と九州どちらにあったのか。『三国志』研究の第一人者が当時の国際情勢を踏まえて検証し、真の邪馬台国像に迫る。「魏志倭人伝」の全文と詳細な訳注を収録。

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Posted by ブクログ

ネタバレ

九州説か大和説なのか、といういわゆる邪馬台国論争を倭人伝を通した中国史の視点から考察した本。

その答えは九州でも大和でもなく、会稽郡東冶県の東方海上である。
そしてその「理念」の背景には、司馬懿という英雄を称揚するという目的と孫呉の背後に倭国があったのではないかという当時の状況が絡んでいる。
その場所に倭国は「なければならなかった」のである。

倭人伝が邪馬台国の場所の正確な「事実」を示していない以上、この記述のみを論拠とした解釈に意味はなく、最近の考古学上の成果として、現状は大和説の可能性が高いというのが本書の結論である。

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2019年01月26日

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