【感想・ネタバレ】ファーストラヴのレビュー

あらすじ

夏の日の夕方、多摩川沿いを血まみれで歩いていた女子大生・聖山環菜が逮捕された。彼女は父親の勤務先である美術学校に立ち寄り、あらかじめ購入していた包丁で父親を刺殺した。環菜は就職活動の最中で、その面接の帰りに凶行に及んだのだった。環菜の美貌も相まって、この事件はマスコミで大きく取り上げられた。なぜ彼女は父親を殺さなければならなかったのか?
臨床心理士の真壁由紀は、この事件を題材としたノンフィクションの執筆を依頼され、環菜やその周辺の人々と面会を重ねることになる。そこから浮かび上がってくる、環菜の過去とは? 「家族」という名の迷宮を描く傑作長篇。

第159回直木賞受賞作。

※この電子書籍は2018年5月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。

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Posted by ブクログ

ネタバレ

由紀と庵野はお互いが忘れられない存在(色々な意味で)でありながらも、最後まで恋愛関係にならないのがすごく良い。由紀が本当に愛しているのも、愛を教えてくれたのも夫の我聞であるのも良い。
我聞が由紀の傷に気付きながらも深く追求することなく、優しく寄り添ってくれる場面は泣いた。

「私の話をみんなが聞いてくれて嬉しかった」
最後の環菜の台詞は忘れられない。

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2026年05月14日

Posted by ブクログ

ネタバレ

かなりよかったです。
もっと早くこの本に出会っていたら、メンヘラの子や自傷することがある人をもっと理解しようと思えたかもしれない。

我聞さんがとりあえずいい人で、しかもイケメンだし、大好きになりました。

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2026年01月20日

Posted by ブクログ

ネタバレ

本当に女の子が父親を殺したのか…?謎を探っていくのが面白い。

人格形成の過程や危うい感じを放つ人間の描写が凄過ぎる…。その人の立場にならないと分からないことが多いと気付かされた。

ストッキングの描写など、ちょっと生々しいなと思う表現がところどころにあり、男女関係で何かあるという伏線だったというのが回収時に分かって腑に落ちた。

2日で読破!一気に引き込まれた。

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2026年01月10日

Posted by ブクログ

ネタバレ

心が痛すぎた....周りの大人に支配されてじわじわと心を殺された人はその状況のおかしさに気づくのにこんなにも時間がかかってしまうのか...

由紀に自分のことをもっとよく見つめ直してみてほしいと言われていたほど自分の感情に疎かった環菜が最後の裁判で自分のことについて冷静かつ的確に答えられるようになっていることにすごく泣きそうになった

改めて、他人が感じたことに対して「そんなことで」とか「大袈裟」だとかいう言葉は絶対使ってはいけないなって感じた その人の色々な過去があっての感情なんだからそれを自分の物差しであれこれ言うのは間違ってるんだよ、、、

そんでもって我聞さん紳士すぎだろ、慎重さと温厚さが本当に理想の夫

環菜の事件と由紀の今までの色々との結びつけ方がすごく上手で映画化されるのも納得だし、感じることが多くて、自分にとってすごく大切な本になった

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2026年05月16日

Posted by ブクログ

ネタバレ

裁判のシーンは特に印象的で、怒涛の展開だった。

ただでさえ幼少期に当たり前として刷り込まれた価値観は、他者と関わらない限り、それが「おかしい」と気づくことが難しいもの。環奈は自分の幼少期を隠していたから尚更気づくことができなかった。

今回は虐待がテーマだったけれど、これは他の場面にも当てはまると思う。自分自身も大学進学を機に上京し、それまで当たり前だと思っていたことが少しずつ塗り替えられていく経験をした。そうした新しい価値観に触れることで知見が広がっていく。
だからこそ、心を閉ざさずに他者と関わることの大切さを改めて感じさせられる作品だった。

また我聞さんからは、「大人になる」ということの一つの在り方を見せられたようで、人間力の高さが際立っていて魅力的だった。結婚したい。

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2026年05月03日

Posted by ブクログ

ネタバレ

 映画の広告を見て興味があったので読んでみました。
最初は主人公の母親との関わり方に親近感を覚え、何となく感情移入できそうだなと思っていたのにがっつり裏切られた。過去のこととはいえ突然奔放になる主人公にドン引き、キラキラ神展開で置き去りにされた。これが恋愛小説か。なんだろう、この理由でそこまで奔放になれるか?? と疑問がぬぐえない。その微妙な感じが「家庭内で行われることがどれくらいのことなのか」というこの作品のテーマにもかかわってくるのかもしれないけれど、とりあえず親近感は吹っ飛んだ。夜通しで読んだせいかもしれないけれど、主人公が問題意識をもって自ら変わったというより付き合う男という外的要因でたまたま運よく変化した印象が強いせいで憧れることもできなかった。
真相は主人公サイドに弁護士がいる以上そうなるよね、的な展開。でも判決はバランスの取れたものだったと思う。
父親による性暴力というゴミを娘をゴミ箱にして捨てる。そこで一生懸命蓋になる母親もなかなか戦犯なわけだけど影が薄い。なんだろう。主人公の過去より母親たちの罪をもっと掘り下げてくれたら私好みだったかもしれない。

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2026年02月10日

Posted by ブクログ

ネタバレ

薄くまとわりつく様な不快感をずっと感じました。でもこの不快感が環菜が小学生の頃に裸の男の隣で父親のデッサン会のモデルをやらされていた頃から感じていた、自分に対する男の人の性的な視線の不快さから来ているのかと思うと苦しい気持ちになります。直接の性的な行為ではなくとも、性的な視線に晒されるという性的虐待の経験が環菜の人格形成に大きな影響を与える程のトラウマになっていたんだなと思いました。親には自分の苦しみを分かってもらえないということを彼女が悟らざるを得なかった結果起こった事件かと思うとやるせないです。

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2026年03月29日

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