あらすじ
第18回『このミステリーがすごい! 』大賞、U-NEXT・カンテレ賞受賞作! 私立百合ヶ原高校には奇妙な伝説がある。代々、ユリコという名を持つ生徒は「ユリコ様」として絶対的な権力を持ち、彼女に逆らう者には必ず不幸が訪れるという。ただしユリコ様になれるのは一人だけ。ユリコが複数人いた場合、彼女たちにも不幸が起こり、一人だけに淘汰される。図らずもユリコ様候補となった新入生・矢坂百合子は伝説を聞いて戸惑うが、才色兼備の親友・美月になだめられ、単なるオカルトと思い込もうとする。しかしその矢先、ユリコの名を持つ生徒が一人、屋上から転落死した。そして、それを契機としてユリコが次々と殺されていく――。誰が彼女たちを殺したのか、ユリコ様とは何なのか。学校の伝説を隠れ蓑にして、人々の悪意が、恐るべき殺戮劇を繰り広げる!
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Posted by ブクログ
タイトル通り、ストーリーが進む事にユリコは一人になっていった
そこまでひとりにする?ってとこまで容赦なく一人にしていっててちょっと可哀想だった
Posted by ブクログ
わかりやすい叙述トリック。
中盤からなんとなく真相がつかめ、どう展開していくのか楽しむことができ読みやすかった。
ユリコ様という存在は学校の悪意という解釈をした人間がユリコ様を信仰する人間に暴かれ、自由になるのは皮肉だなと感じた。
終盤にかけて更にさらに真実が明らかになっていく部分は予想できず一気に最後まで読んでしまった。
Posted by ブクログ
確かに人為的な犯罪というのが事実かも知れないが、誰もが「ユリコ」に囚われ、彼女中心に回っている現実こそ、呪いに他ならないと思ってゾッとした。これからも、因習を利用した人間の悪意や盲信によって、伝説が再現されていくのだと思うと、言いようのない後味の悪さがあった。
ミステリとしては、伏線やどんでん返しの連続で、飽きる事なく読み進める事が出来た。
Posted by ブクログ
先の読める展開のところもあったけど、予想外の展開もあり、読んでいて面白かったので一気見。
伏線?というか、色々散りばめてあって良かったと思う。
日記の中に一度速水先生とデートに行ったってところがあって、あれはミス?誰?それだけが疑問。
あとはスッキリした。ミステリっぽくて良い。
Posted by ブクログ
貴戸湊太の作品を読むのは初。
どうやら本作がデビュー作らしい。
文体はあまり癖がなく、割とライトな印象。
最後少しダレたかな?とも思うがそれなりに面白く、スラスラと3時間ほどで読めた。
ユリコ様の日記が出てきた時にもう《秘密》には気づいてしまって、犯人の目星もついてしまったのが残念。
終盤は、推理が時明かされ「おぉ!」という思いよりも 答え合わせで読んでいたけれど、最後はほんのりイヤミス風味。
イヤミス大好き民としては
もっと突き詰めて攻めて欲しかった気もする。
彼の今後のイヤミス作品に期待。
Posted by ブクログ
読みやすい文章、分かりやすい構成、散りばめられたたくさんの伏線と回収。そしてラストの一行。
とても面白かったです。
学校に残る風習や伝統、そして伝説ってその学校ならではの出来事なので実際似たような〇〇様を崇高してる生徒って多くいると思う。それはそんなどこかの学校のお話。もちろんフィクションだけどね。
手を下した犯人。それを陰から操っていた黒幕。百合子を操って目的を成し遂げようとした少女。少女の思惑に気づいて、その考えまでも見事に読み取り手にかけた、また別の少女…ここまで展開が変わって来るかとわくわくしました。それでラストの一行はさ、読み終わった後と読み始める前との、タイトルの印象も変わるくらい意味をガラッと変えてくる。
日記の違和感にしても、ジェンダー要素入ってるせいか、気づきやすかったのも良かった。
しかし、黒幕2人?のお母さん両方とも在籍してたり、美月の母は候補だったり…徹底してるな(^_^;)
久々に読んだ学園ものって面白いなあ!部外者は入れない、規則に縛られた未成年と周りの大人との関係も好き。女子校、男子校ならなお好き。
わくわくする学園ホラー?もっと読みたい!