【感想・ネタバレ】劇場(新潮文庫)のレビュー

\ レビュー投稿でポイントプレゼント / ※購入済みの作品が対象となります
レビューを書く

感情タグBEST3

このページにはネタバレを含むレビューが表示されています

Posted by ブクログ

ネタバレ

んーーつらい、なんだろ、ほんとに難しい
永くんはこんなにも素直に感情を表せないのか。色々込みで可哀想だと思うけど、それよりも沙希の気持ちを考えるとほんとにやるせ無い、、。永くんに支配されて狂わされてることに気づいていないことも辛い。永くんの行動が本当にイライラして共感はできないんだけど、理解はできるから幸せになって欲しかった。成長して立派な人になってほしかったなぁー。最後は紗希ちゃんが謝り続けてるのがほんとみてらんない。なんなんだ。。。このリアルさが好き。自分まで恋愛も人生自体も上手くできるか不安になってきた。
でもすごく良かった

0
2023年04月05日

Posted by ブクログ

ネタバレ

すーごい良かった。文芸という感じがした。又吉すごい。

劇団を旗揚げして演劇に酔倒する永田と、たまたま出会った沙希との話。
永田の自分勝手な態度に沙希がついていけなくなる様を書いている。
文の書き方とか論理の組み立て方がすごい。太宰治とかの現代版という感じがしました。

0
2024年02月29日

Posted by ブクログ

ネタバレ

YouTubeで誰かの2023年読んで良かった本ランキング1位に選ばれててしかも又吉さんの作品って知って興味が湧いて買ってみた!
この作品本自体が薄いからサクッと読めると思いきやちょーっと読みにくかったかも。
主人公の永田がとにかくクズすぎて笑った。
あんなに人の気持ち思いやれなくて自己中ででも自己嫌悪に陥ってて社交性なくて本当にどうしようもないやつとずっと一緒にいてあげるさきがまじで優しすぎて菩薩に見えた。
どうせこんな素晴らしい彼女と出逢えたことに感謝すらしてないんだろうなこの男はって思ってたけど最後の方さきのこと神様って呼んでたからあ、わかってたのねってちょっと安心した笑そんなクズ永田だけどたまに綴られてる彼の生きて行く上での悩みが自分の持ってる悩みとドンピシャで重なるところがあってそうそうそう!って何回かなってちょっと驚いた。
脚本家としての本質、葛藤だけじゃなくてリアルな人間臭さ、生きて行く事の辛さそれでも生きようと足掻く人間というものの強さが感じられて読んだ後ちょっと勇気づけられた作品だった。
火花も評価いいしも是非読んでみたい!

0
2024年01月22日

Posted by ブクログ

ネタバレ

読み始めてからずっと僕自身のことで思っていたことがあります。どうせ僕には出来っこない、と僕の人生は終始努力を避けてきたように思います。その点、永田は意志を持ってそこに居ました。それだけでも、たとえ血まみれだろうと、いまの僕からは眩しく見えました。
映画は、まだ観ていないけれど、キャストはイメージとして固まってしまったので、当然のごとく最初から最後まで、沙希は松岡茉優でした。何より読んでみようと思ったきっかけが松岡茉優でした。彼女が読んだであろう本を僕も読んでみたい。これがいまの僕の読書習慣の動機です。
沙希が登場するたびに、鼻の奥がツンと痛くなりました。どうして、こうもままならないのか。頭を抱えてしまいました。苦しかったね、沙希ちゃん。
どうしたら沙希を泣かせずに済んだのかな。たとえば、少なくとも僕が永田なら、あんなふうにはならなかった?しかし、現実の僕だって、成り行きの人生に終始、誇りも自信も持ち合わせていません。永田のように沙希を笑わせることすら、できそうにありません。たぶん泣かせることも、ない代わりに。そんな僕のような人間は、沙希の人生には不必要かもしれない。悔しいけれど。どうしようもなくても、ずっと変わらず永田は永田だった。そんな永田をよりどころにしてしまった沙希も沙希だった。沙希は永田に出会う前から、東京には見切りをつけていた。永田が居たからこそ沙希も、というのは覆すことはできないでしょう。いわば互いに依存していた。沙希が“いい子”との評判が上がるにつれ、永田には重圧がのしかかる。自身に向けられる周囲の目…なんとなくわかるなあ。
永田について、どうしようもない、自業自得だ、というのは容易いことかもしれないけれど、永田への一方的な批判は、沙希の思いへの否定にもなるのではないか。一方で沙希は沙希で自業自得だった。沙希を追い詰めたのは永田だけではなかったと思うのです。それは沙希自身だったかもしれない。沙希が「永田の才能を信じ」理解者であろうとしたことも、永田を追い詰め、沙希自身を袋小路へと向かわせてしまったのではないだろうか。永田にとって、いちばんの理解者とは永田自身で、沙希の「演じる」理解者たろう姿の違和感こそ、永田は負い目のように感じてしまったのかもしれない。難しいな。誰かを支えるとか、寄り添うとか、信じるとか。

最終盤、ここに来ての永田の言動には一筋の光を見た気がします。その光とは何か。永田に嘘はなかったと思うのです。永田はクズだ、たしかに。でも僕は…僕らは真正面から永田の何もかも、非難することなどできるのでしょうか。何かしら永田と重なる自分が居ると思う。永田の見る世界や思い、自覚など物語の中では語り尽くされていた。どこで、どんな決着をつけるのか、永田と沙希が決めることです。本人たち次第でどうにでもなります。それは読者の希望にもなり得るでしょう。これからも人生は続くのです。永田も沙希も、ずいぶんと遠回りしてしまったかもしれないけれど、彼らは、まだまだ若いのです。

「…帰ってきたら、梨を食べよう。今度は俺がむいたる」
永田の言葉に涙腺の決壊を必死で堪えていたら、涙より先に鼻水が垂れました。ティシューの箱を取ろうとした隙に、油断しました。涙が一気に流れてしまいました。本を読んで涙を催すなど、いつ以来だろう。読書自体も久しぶりだから、もう覚えていません。手のひらで顔を覆ったまま、しばらく離せませんでした。めくめく泣きました。

0
2024年02月08日

Posted by ブクログ

ネタバレ

途中までは少し退屈だなと思いながら読んでいたが、後半の彼女と僕がすれ違う辺りから一気に引き込まれた。
「火花」の時の逆漫才と同じようなラストは、戻りたいけどもう元には戻れない2人をうまく描写していて胸が締め付けられた。

0
2024年05月23日

Posted by ブクログ

ネタバレ

出会った時から別れの予感しかないようなそんな恋愛模様でしたが、別れに向かっていく緊張感はそれほど感じられませんでした。
それは永田のグズグズ感に依るものだとは思いますが、ただ、そのグズグズ感は途中で退屈になるくらい冗長気味に感じていました。
でも、そのモチーフを受け止めるくらいのラストの展開です。
長尺のフリだったんですね。


作家又吉は、「夢」と「才能」のバランスのズレに苦悩する人間を物語にしています。
ワンパターンとみるか、必勝パターンとみるか、わたしは後者だと思っています。

0
2024年04月06日

Posted by ブクログ

ネタバレ

何年か前に先に映画を観て、ボロボロ泣いた。今回、遅ればせながら原作を読む。
映画のキャストの印象が強く、映画の演出がわかりやすかったのか、本家本元は少しあっさりした感じを受けた。沙希ちゃんは映画の松岡茉優のイメージがハマりすぎて、そのせいか若干のあっさり感があったんではないか?あれから、時が経ち自分の恋愛感や心境に変化があったのか、映画鑑賞後程、心揺さぶられはしなかったが、当時激泣きした、キラーフレーズ
昔は貧乏でも好きだったけど、なにも変わってないじゃん。永くんは変わってない。でもね…変わったらもっと嫌だよ…
もう、この台詞がヤバいのは変わってなかった。そこは自分の感情の変わっていないところを再確認でき、少し安心した。
永田の自分を取り繕う際の有無を言わせぬ長語りがウザかったかな。
ただやはり、恋愛小説の名作であるよね。

0
2023年12月11日

Posted by ブクログ

ネタバレ

寂しがりやで臆病で怖がり、人間の醜い部分を含めて永田の人間らしさが良かった。対して、沙希がどうしても物語を進めていく上で永田のために作られた人物のようにしか思えず人間らしさをあまり感じることができなかったので感情移入できなかった。
最後の会話のシーンはなんとも言えないずっしりとした感情が心にしばらく残った。

0
2023年03月30日

「小説」ランキング