【感想・ネタバレ】世界のスパイから喰いモノにされる日本 MI6、CIAの厳秘インテリジェンスのレビュー

あらすじ

イラン事変、ゴーン騒動、ヤバすぎる世界情勢の中、米英中露韓が仕掛ける東アジア諜報戦線の実態を徹底取材!

「007」で知られるMI6の元幹部スパイをはじめ世界100人のインテリジェンスへの取材で解き明かす、日本の日常生活を脅かすさまざまなリスク!

取り残されるな、日本人!!

第一章 あまりに脆弱な日本のインテリジェンス――なぜ日本にMI6が必要なのか
第二章 MI6と日本との交わりと、日本での活動と実態
第三章 知られざるMI6の実力とその諜報力
第四章 CIAの力と脆さ
第五章 暗躍する恐るべき国際スパイ モサド、そして中露へ
第六章 日本を襲うデジタル時代のサイバーインテリジェンス

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Posted by ブクログ

【はっきり言うと、日本は世界から喰いモノにされているのである。残念ながら、それが世界の情報機関関係者らの見方であり、実態なのだ】(文中より引用)

熾烈を極める国際インテリジェンスの世界を紹介しながら日本の立ち遅れを指摘する作品。米や英などの元諜報関係者へのインタビューも収録しています。著者は、気鋭の国際ジャーナリストとして活躍する山田敏弘。

かなり辛辣なタイトルに一見すると見えますが、本書を読むとその内容も宜なるかなと思えてしまうほどの内容でした。分量的にはサクッと読めるほどですが、他書にはないオリジナルの情報や視点もふんだんに盛り込まれていたように感じます。

まずは丸裸ですよと気づくところからでしょうか☆5つ

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2020年01月29日

Posted by ブクログ

「はじめに」に、日本の現状への問題提起があります。

・日本は世界から喰いモノにされている
・日本には国外のような対外情報機関がないために、日本の情報機関は国外に渡航する邦人に協力をもとめることもある。そうすることで邦人をリスクに晒すにもかかわらず、そうした邦人が相手国で拘束されてしまっても、救い出すことすらできない。
・日本において、今ほどインテリジェンスが必要になっているときはない。

前半は、最初に誕生した情報機関である、MI6をベースとして、情報機関とはどういうものか、後半は、CIA、モサド、中、露のサイバーインテリジェンスの現状を解説しています。

気になった点は次の通りです。

テロに無力な日本の情報機関、自国の利害のかかった作戦に邪魔になりかねないプレイヤーをゲームに参加させることはない。つまり、友好国とはいえ、ただで助けてくれることはないということだ。

対外諜報機関がなければ国を守れない。
MI6は、今回の日韓両国関係悪化で、韓国内にいる大手企業の幹部らが、反日デモに参加していることを把握している。
情報機関の目的は、国家の安全のためにライバル国の情報を得ること

国際社会の常識 ゼロトラストとは、すべて疑ってかかり、誰も信用しないこと

世界最高の情報機関は、CIAであり、次が、ロシアのFSB、SVRである

トップクラスの情報機関モサド(イスラエル)が成功した秘訣は、『大規模な戦略』である。その戦略とはイスラエルの置かれている過酷な地政学的環境から生まれたものであり、質で優位に立つことだった。

イスラエルの情報機関が優秀なのは、徴兵制による。優秀な若者を選抜し、育成できるから。

常に攻撃するという姿勢が大事だ。攻撃が行われてからでは遅い。何か起きる前に潰す。ロケットが飛んでくる可能性があるとしたら、阻止しようとするのが情報機関の役目。

ロシアの情報機関の潜在的力は、産業力、および国防力の強化に集中しなければならない。

ロシアと日本との間には、領土問題がある。それがゆえに、ロシアは日本でスパイ活動を重点的に展開していた歴史がある。

中国のサイバー能力は世界のトップクラス。その力は、台湾、アメリカ、日本に向けられている。

通院記録、健康状態など諜報機関は、個人の「弱み」をさぐり、隙をみつけようとする。

中国は、キャッシュレスサービスをつかって、個人情報を収集しようとしている。サイバ―工作の足がかりになるのがカードやアカウントである。

結論は、「ゼロトラスト」:すべて疑ってかかり、誰も信用しないということ。それが国際情勢の裏にある世界の常識だ。です。

目次は以下の通りです

はじめに
第1章 あまりに脆弱な日本のインテリジェンス なぜ日本にMI6が必要なのか
第2章 MI6と日本との交わりと、日本での活動と実態
第3章 知られざるMI6の実力と秘密の掟
第4章 CIAの力と脆さ
第5章 暗躍する恐るべき国際スパイ モサドそして中露へ
第6章 日本を襲うデジタル時代のサイバーインテリジェンス

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2022年07月19日

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