あらすじ
ブリ猫。父は定年間近でもバリバリ働き、娘・ブリ猫。は二人目の子供を出産したばかり。公私ともに順風満帆! …のはずだった。ある日、ブリ猫。が意識混濁で緊急搬送されたことで、初めて娘が“精神科”にかかっていること、薬を大量に飲んでOD(オーバードーズ)したことを知り……!? 「何が原因?」「うつ?」「心の病気?」わからないことだらけだけど、患者とその家族が"双極性障害"を受け入れて生きていく……その半生を描いた感動の実録エッセイ! コミックスでしか読めない特別描きおろし漫画付き♪
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Posted by ブクログ
「家族もうつを甘くみてました」はもう1人の私でした。
お父様にとても共感したのは、やはり自分が病に絡め取られて実際に「辛さ」が分かったところでした。
どんなに理解しようと思っても、何が辛いのか、というのは健常な状態にある人には分からないんです。
『大切な人たちに自分と同じ思いなんかして欲しくない…でも、自分の気持ちも分かって欲しい。』
この、分かって欲しいけどわかり合えないこと、そして、何よりも『鬱に支配されて動けない不自由さ』これは、当事者にしか分からない辛さだと、自分が病気になって初めて思い知りました。
それと、大事だと思ったのは「どうして欲しいか」「今日の調子」などの共有でした。
著書の中では、テンプレート化した簡易メモを作成して、それで日頃やり取りしていて、視覚化できるようにしていました。
自分は『すごく調子が悪い』以外はあんまり伝えてないし、個室にこもってるので「どういうことができているか」の共有もできていませんでした。それから、何となく食事時にゲームの話をしてみたり、昨日は夜寝れなかったから片付けして朝寝た、とか、したことやあったこと、食後もすぐには部屋に戻らず本を読んだり、スマホぽちぽちお互いにしたりして、まず場の共有から始めました。
(ここまで当時の感想ツイートから引用)
自分はこの本を読んで、情報の共有がいかに大切かを学ばせてもらいました。
「わかって欲しい」という気持ちをぶつける前に、まずは共有から始めること。簡単なようで、とても大事なステップを私はすっ飛ばしていました。
今後も時折読み返して、初心に帰れるようにしたいと思えるような作品でした。