あらすじ
中学受験を目指すお子さんの8割が 演習を手早くこなす「スピーディー学習」ばかりを繰り返します。
その結果、
「たくさん勉強しているのに成績が伸びない」
「ミスばかりするので点数が上がらない」
といった悩みを抱えることになります。
このような状態を、本書では「アタフタさん」と呼んでいます。
次のうち、お子さんに当てはまる項目はいくつあるでしょうか。
□ ケアレスミスが多い
□ 問題文をしっかりと読まずに解き始める
□ 不機嫌にイライラしながら学習している
□ わからない問題に出くわすとすぐにあきらめてしまう
□ よく当てずっぽうの答えを書く
□「なぜ、こう書いたの」?とたずねると屁理屈を言ってキレ気味になる
□ ノートや解答用紙に書かれた文字や数字が雑
□ 書くことを面倒がる
8項目のうち3項目以上当てはまるようであれば、 お子さんは「アタフタさん」になっている可能性が高く、 「受からない子」に共通している「学習のクセ」がついてしまっているかもしれません。
怖がらせてしまいましたが、難関校に合格するには、 演習を手早くこなす「スピーディー学習」は必須の能力で、 これ自体なくてはならないものです。
ですが、それに加えて 「わかった!」「なるほど!」と実感しながらじっくり問題に向き合う 「スロー学習」が必要になるのです。
「スピーディー&スロー学習」は車の両輪であり、 これができる状態を、本書では「ちゃくちゃくさん」と呼んでいます。
お子さんを難関校に合格する「ちゃくちゃくさん」にするために、 本書では、スピーディーに問題をこなしつつも
1 問題文をじっくり読む
2 自分の手を使って式や図を書く
3 自分で自分に問いかけながら考える
を実行できる勉強法をご紹介します。
もしもお子さんに「アタフタさん」の要素があると感じたのであれば、 できるだけ早く「ちゃくちゃくさん」に変えてあげましょう。
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Posted by ブクログ
中学受験指導歴40年を超える著者が勧める、難関校合格を目指すための勉強習慣について説いた本。
本書の最大の長所はとにかく具体的であるというところ。
近年の中学受験は、塾に通うとなると、非常に膨大なカリキュラムを、膨大な宿題をこなすことで推し進めていく事になる。
これを盲目的にとにかくこなしていく「スピーディー学習」だけでは、本当の地力は身につかない。
最後にひと伸びするのは「スロー学習」も取り込んだ子である、と説く。
そしてまず、科目ごとに、どのような勉強法が「スロー学習」「スピーディー学習」にあたるのかを整理したする。
そのうえで、ここが最も特徴的であるが、小4、小5、小6前半、小6後半のそれぞれの時期において、具体的な週間スケジュールと、その勉強の取り組み方について、非常に具体的にモデルケースを書き連ねているところである。
勿論、誰しもがこの通りにすればよい、という訳ではないが、ここまで具体的に書いてくれるならば、我が子のスケジュールや通っている塾のスケジュール・宿題量に応じて、親がカスタマイズできようというもの。
いま、塾に通っていて何だか宿題に追われてはいるものの、疲弊するばかりでなかなか成績が伸び悩んでいる家庭にも向きそうだし、
私みたいなこれから中学受験の世界に踏み込んでいく人にとっても一つの指針となる本だと思う。
Posted by ブクログ
中学受験の本って、読むタイミング、大事だと思う。その時読んでもピンと来なかったことが、後から読んだら、すごくすんなり入ってきたり。これは、まさにアタフタちゃんな長女向けにもっと早く知りたかったと思うことが多かった。次女に向け、またあらためて読み返そう。
Posted by ブクログ
入塾してから早1年、毎週与えられる宿題をただひたすらにこなすだけ。
塾側から特に宿題への取り組み方に対しての細かい指導はないので果たしてこのやり方でいいのか…?と疑問の日々。
この本はそんな悩める親である自分に具体的な取り組み方を教えてくれた。
ただ問題がひとつ。
いくら実践しようとしても息子がそれを受け入れてくれなければまったく意味がないのだ。
まぁそれを言ったらこの本に限らず、中受指南本すべてが同じレビューになってしまうけれども。
Posted by ブクログ
西村式中学受験小4~小6で差をつける 難関校合格のすごい勉強習慣 受かる子・受からない子の違いは「スピーディー&スロー」学習法
著:西村 則康
力をつけるには「スピーディー」を身につけながら同時に「スローな学習」を習慣づける必要がある。
「スローな学習」には、①問題文をじっくり読む②自分の手を使って式や図を書く③自分で自分に問いかけながら考えるの3つを意識しながら学習していると、少ない演習数でも学習内容が身につく。結果的に総合的な勉強時間の短縮につながり、心身の余裕を生んで、それが合格への近道になる。
本書の構成は以下の5章から成る。
①難関中学合格は「スロー学習」で9割決まる
②「スロー学習」のキモは「読む書く考える」
③「スピーディー&スロー」を実践するための1週間計画表
④成績アップ 小4科目別「スピーディー&スロー」計画表
⑤受験直前まで伸びる小5小6「スピーディー&スロー」計画表
「急がば周れ」ということと、「バランスと継続」が大切ということが非常にわかりやすく書かれている。
数をこなすことと努力することは同じではない。
しっかりと本質を理解した上で、スピードとスローをバランスよくそして計画的に継続させることが一番である。
一生身につく知識や経験をつけるという点でも本書のメソッドは目から鱗モノである。