あらすじ
理容椅子が転倒した弾みで、客の頸動脈を切ってしまったヘアデザイナー。被害者は、商品取引所の仲買人(ブローカー)だった。殺意は本当になかったのか? という表題作「殺意の造型(ヘア)」。愛猫を轢き殺した青年が、専務の引きで入社。上司の男は、復讐の牙を密かに研ぐが……という「魔犬」。罪の意識に囚われ戦(おのの)く人間を描くミステリー。恐怖を呼びさます殺意を描く7つの名編。<『枕に足音が聞える』改編&改題作品>ヘアデザイナー
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Posted by ブクログ
短編集。全7編。
いやぁ〜じわ×2ハマります。森村節。
彼の作品って、すごく人間の汚い面をつきつめて書いてるものが多い気がする。人間社会の汚さとか卑怯さとか。森村さんは厭世主義者でしょう、きっと(笑)
だから、ドロ×2してて後味悪いなぁって思うこともあるけど、それって案外リアリティがあるってことなのかもしれない。いくら人間愛とか素晴らしいこと書いても、人間なんて結局汚くて、利己的な生き物なんだしね。偽善とか抜きの、ペルソナをとっぱらった裸の人間を描いてるんだよな〜森村さんって。私こういうの嫌いじゃない。いや、結構スキかも。もう森村さんワールドに片足つっこんじゃってる・・・全身がつかってしまうのも時間の問題だな(笑)