あらすじ
家でほっとするひとりの時間は、漬物を漬けたり、ウォーキングマシーンで汗を流したり。でもやはり本はいいなあ。本の中で歩くアジアの路地裏。出会う男たち。同年代の女性たちに「好きなこと」を続ける秘訣を教わり、藤沢周平の時代小説に涙する。そんな愉しみを綴るエッセイ。女、40、ますます本がおもしろい!<『恋もいいけど本も好き』改題作品>
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Posted by ブクログ
16年ぶりの再読。
著者が読んだ、ノンフィクションや小説の感想や、その本に纏わる話題などを綴ったエッセイ集。
巻末の「本書で取り上げた本」によると、105冊にもなる。その膨大な読書量からは、題名の何とアイロニカルなことか。
ある伝記小説を語った際に綴られた言葉が心に残った。
「世界はときどき、誰かを通し、生きることに秘められた限りない可能性を思い出させてくれる」
著者の本棚に一番多い小説は、藤沢周平だそうだ。
作者の風貌がその作品から抱いているイメージと違っていると裏切られたような気がするが、藤沢周平の場合は作品と見事に一致しており、ホッとしたと書いている。