【感想・ネタバレ】何様(新潮文庫)のレビュー

\ レビュー投稿でポイントプレゼント / ※購入済みの作品が対象となります
レビューを書く

感情タグBEST3

このページにはネタバレを含むレビューが表示されています

Posted by ブクログ

ネタバレ

さわ先輩好きーーーー!笑

年代的にも共感しやすくて
朝井リョウさんの文章すごい読みやすい!

若林さんの解説まで読んで、今の自分は本の中に出てくる登場人物と若林さんの間ぐらいかなーって思った。

自分だけじゃなくて相手の本気の1秒も大切にできる人でありたい☺️

光太郎の初恋よかったなぁ♡
窓掃除の理由がわかった時きゅんすぎて涙出た☺️

0
2024年04月11日

Posted by ブクログ

ネタバレ

大学生の就活を描いた「何者」の登場人物のその前、その後について書かれている。
ただ登場人物だけでなくその周りの人物にも焦点を当てているので、読んでいて「何者」とのつながりがわかりにくくなっている。
その中でも一話目の、出版社に決まった光太郎の高校時代を描いた話は、前作とのつながりがわかりやすく、爽やかで光太郎らしい話だと思った。
それ以外は読んでいるうちに誰の話か分からなくなったが、全話ほぼ共感できる話だった。

0
2024年03月15日

Posted by ブクログ

ネタバレ

正しいことばかりしていても後悔する大人がいる。
1秒でも、感じたことは誠実のうち。それを信じて進めば良い。

0
2024年03月02日

Posted by ブクログ

ネタバレ

何者のアナザーストーリー短編集。
「就活」を主題とした前作とは異なり、扱うテーマは様々。

水曜日の南階段はきれい
光太郎が出版社を目指していた理由、そして彼にとって忘れられない人の存在が描かれる。夢を公言することで自分に勇気や覚悟をつけていた光太郎と対照的な女性とのやりとりが見ていて微笑ましく、お互い自分のないところに惹かれ合っていたからこそ別れはとても切ない。

それでは二人組を作ってください
理香と隆良の出会いの話。本編「何者」で理香はなぜ拓人が「観察者」とわかったのか、彼女の人間性に焦点があてられる。彼女も拓人のように、周りを俯瞰するだけで行動に踏み出せない「観察者」側に近かったとわかるが、そんな自分を変えようとする兆しの見える終わり方。

逆算
拓人の世話を焼いていたサワ先輩(沢渡)が登場。話の語り手は沢渡と同じ会社で働く一人の女性。彼女が学生時代から抱える悩みがテーマの話。その懊悩は、大人からすればくだらないものに思えるかもしれない。だが、他人の何気ない一言が染みのように残り続ける感覚は誰しも心当たりがあるだろう。サークルの後輩に職場の後輩にまで導きを与えるサワ先輩、アッパレ。

きみだけの絶対
演劇界で成長を目指すギンジが登場。語り手はギンジの甥にあたる人物。読み終わってから世のため人のためになる仕事とはなにか、思案した。
演劇という現実の生活活動に寄与しない仕事と、物流を支え世界中にものを届ける商社。彼の身近なところでこれらが対比構造として描かれている。唯心論や唯物論を持ち出さずともどちらが上だとか明確な答えはない。自分が誇りや意味を感じる仕事であるならば、社会の役に立っているという実感は後付けで湧いてくるものだからだ。

むしゃくしゃしてやった、と言ってみたかった
瑞月の父親の過去について語られる。マナー講師として働く女性が主人公。
誰しもが一度は感じたことのある違和感であるだろう、「これまで真面目に生活してきた人格者より、散々悪さをしてきたが後に更生した人の方が、真面目に生きてきた人より称賛される」という心理的現象が話の根幹を成す。主人公も瑞月の父親も、誰に求められるわけでもなく「いい人」であり続けることを強いられてきた。同じ生きづらさを抱えるもの同士、本音を共有し合える相手を心のどこかで探し求めていた。賛否両論ありそうな幕切れだったが、それも「むしゃくしゃしてやったことだ」と、お互いが殻を破って新たな自分に出会うことができただろう。
ちなみにこの現象、心理学用語ではゲインロス効果というらしい。

何様
表題作。去年就活生だった自分にとって刺さるフレーズや文言が多すぎた。
「何様」とは第三者へ投げかけた言葉であると同時に自分へ向けた言葉でもあるのだろう。自分の人生に対し他人が当事者になれるわけないのに、お前は何様のつもりで介入してくるのだと。また、自分は何様のつもりで他人の人生に当事者面をしているのだと。現実の行動に結びつきもしない知ったふうな行動や言動が、「誠実」という言葉が持つ重みにとてもリアリティを持たせてくる。だが、足のつま先から頭の先まで徹頭徹尾「誠実」を貫ける人間などいるはずがない。たとえ一瞬であっても、「誠実でいたい」と思えるような心根こそが大切なのだとわからされた。

0
2023年12月04日

Posted by ブクログ

ネタバレ

「何者」の登場人物たちのアナザーストーリー短編集です。

- 水曜日の南階段はきれい
胸キュン恋愛ストーリー。瑞月が言っていた「光太郎中心のドラマ」の裏側に迫ります。ドラマのままにしておくのは切ないから、夕子さんを探しに行ってほしかったなぁ…

- それでは二人組を作ってください
宮本と理香の馴れ初めの話。前作で拓人の本性を曝した理香ですが、彼女も人を見下すタイプだったので似たもの同士ですね。

- 逆算
ワタクシ9月29日生まれなので、割と早い段階で「は?こいつ何言ってんねん、お前クリスマスベイビーなわけないやん」とツッコんでました

- きみだけの絶対
人の成果が、肝心な人に届かない。自分の知らないどこかで、自分の人生を変えるようなメッセージが隠れてる。こう考えると、色々体験してみるものだなと思いました。自分に刺さるメッセージを求めて・・・

- むしゃくしゃしてやった、と言ってみたかった
一番共感できた短編でした。自分で言うのもなんですが、僕も優等生タイプです。ふと、客観的に「他人と比べて自分の人生つまらなそうだな」と思うことがたまにあります。自分が楽しければそれでいいのに。何でもいいから突き抜けたい

- 何様
この短編の主人公は「何者でもない自分が人事採用なんてしていいのか」と悩んでいます。でも、彼だって本当は選ばれているんです。勉強して大学を卒業し、就活を経て会社に「選ばれた」存在です。無論、彼より条件のいい就活生はいっぱいいたのだろうと思いますが、それでも条件をクリアして採用されている以上、それだけで彼は「何様」でしょう。

0
2023年11月30日

Posted by ブクログ

ネタバレ

何者のアフターストーリというか、登場人物にフォーカスした短編小説集
特に「むしゃくしゃしてやった」「何様」オードリー若林の解説が良かった。

親の期待に答え、優秀な成績おさめ続けた真面目な正美には大共感…
元ヤンマナー講師とか、変化が大きい方がなんかインパクトあって認められる感じ、とか。

何様の克弘が違和感覚える「次の月にはどうせ秋のグルメ特集をするのに、せんそうをかんがえる、とこれ見よがしに主張する雑誌」「クイズ番組でバカ笑いをしていた、終戦記念特別ドラマで主演を務めた坊主頭の俳優」のも分かる、

どうせトレンドの表面的な話なのに、本心で100%思いきれてないのに、みたいな偽善感とか

新卒で人事になり、人を選ぶことやこういう疑問抱いてる克弘に言う、君島の「いきなり100%は無理、誠実への一歩目も、誠実のうちに入れてあげてよ~」もよかった、、、

「本気の一秒」

若林も正美に共感していて「自分のブレーキを一度壊して己を未知の領域に飛ばしてみようと」したことも触れてた。分かる。

アクセルが強い人、ブレーキが強い人
その両方が強い人、弱い人、、

地味には地味の戦い方がある
は強かったぁ

何者とセットで、文庫で手元置いとこうかな、と思った

---
◆何様
「いくら面接したって他人のことなんて全然分からないんだけど、話してるうち、ほんの一秒でも、あ、この人は採用したいって思う瞬間がある」

「面接してる自分嘘っぽいなーとか何様だよーとか私も思うけどさ、そんな中でも、あ、この学生のこともっとちゃんと見抜かなきゃやばいとか、この学生採用すべきとか、そういうことを本気で思う瞬間みたいなのもちゃんとあるんだよね」

「あんたもさ、子供ができたって言われてから今まで、嬉しいって本気で思った一秒くらいあったでしょ?すぐ別の気持ちに呑み込まれたのかもしれないけどさ、でも、その一秒だって誠実のうちだと思うよ」

◆むしゃくしゃしてやった、と言いたかった
人に迷惑をかけてきたことを誇りにしている東郷晴香に、迷惑をかけて来たからこそ自分以外の誰かのことを理解できるし大切にもできると言いたげな栄子に、むしゃくしゃしていた。

弱い自分が弱いままでいられるように、思いっきり自分が傷つく権利のある出来事が欲しいはずだ。

そして私も、こういう風に正しくないことを、してみたかったはずだ。

0
2023年10月22日

Posted by ブクログ

ネタバレ

「何者」を読んだ流れで、この作品を手にした。特に印象に残ったフレーズをまとめる。

・なにかやらなきゃいけないときに、その瞬間に覚悟できてるやつなんて、そんなにいないって。皆、後から、あのときああだった、こうだったって、きっかけや覚悟を後付けしてるだけなんだと思うよ

・きっかけとか覚悟とかって、多分、あとからついてくるんだよ

・結局自分がかわいくてしかたがないから、自分だけはカッコ悪くなりたくないから…恥ずかしい姿を見せられるほど、信頼できた人がいないんです

・不誠実な顔をして通り過ぎていったあらゆる出来事の中にも、本気の一秒は、あったのかもしれない。


「何者」の登場人物や、登場人物と接点のある人々の物語。それぞれの登場人物がどんなことを考えていたのか、背景を知ることができて深みが増す。

私の中で特に印象が残ったのは、3話目。「きっかけとか覚悟とかって、多分、あとからついてくるんだよ」という言葉。
社会人になって、自分で決断しないと人生のフェーズが変わらない、進まない、ということを実感している。だからこそ、自分で決断しなきゃダメだよなってシーンが多すぎて、気後れしてしまう。
みんなどうやって決断してるんだろうって思うことがある。

決断には覚悟がいるけど、その覚悟を自分の中でしっかり腑に落ちて納得して決断してる人って、実際そんなにいないよ?と自分に再度問いかけてくる。
だから多少はいきあたりばったりでも、こんなんでいいの?ほんとに大丈夫?ってちょっと不安でも、そうしたいなら、踏み出してみようぜ?やってみなきゃわからんやん、でも実際、結構やってみたらできるで!って、不安になった時は自分の背中を押したい。

もっと自由に生きてみたい、という気持ちがふわりと蘇った小説でした。

0
2023年08月14日

Posted by ブクログ

ネタバレ

2021.06.29

何者のスピンオフ

階段掃除の理由 同棲のきっかけ 9月15日生まれ 生活者と表現 むしゃくしゃしてやった 本気の一秒

6話それぞれの語り手が少しだけ自分と重なるような感覚。

0
2023年08月16日

「小説」ランキング