【感想・ネタバレ】2025年、人は「買い物」をしなくなるのレビュー

あらすじ

われわれが日常的にしている「買い物」をテーマに、およそ5年後の近未来を鋭く予測するのが本書だ。

ITの発展によって、いま「買い物」をめぐる動きや勢力地図が大きく変わっている。
たとえば、ウェブはスマホにシフトし、5G(第5世代通信技術)やDtoC(Direct to Consumer)といった新しい技術や考え方が本格化。
AI技術のさらなる進展やAmazonの動向も気になるが、一方でリアル店舗の数は減少を始めている。

戦前からの約100年間という時間軸でショッピング史を見ていくと、それは「棚の奪い合い」を続けてきた歴史だった。
その舞台はいま、確実にデジタル上に移っている。

そうした中、Eコマース(EC)の世界で大きな変化として語られる最新の考え方が「デジタルシェルフ」である。
これは直接的には、いままでお店にあった「リアルな棚」が、手のひらのスマートフォンの中にある「デジタルの棚」に置き換えられることを指している。
ただ、変化はそれだけにとどまらない、これからはメディアや道行く人、家電など、あらゆるものが「商品棚」になるのだ。

こうした変化が進展していくことで、人々は間違いなく「買い物をしなくなる」。
もちろん、お金を支払って何かを買うことがなくなるわけではない。
なくなるのは、これまでの買い物におけるさまざまなプロセスだ。
店に行くことや、商品の現物を見ること、さらには商品を自分で選ぶことさえも含まれる。
これまで当たり前だったプロセスが次々に省略され、そのうち「買い物をしている」という感覚さえなくなっていくのだ。

こうした変化をまとめつつ、約5年後の近未来を占う一冊、あなたにもぜひ読んでほしい。

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Posted by ブクログ

ネタバレ

【ざっくり要約】
消費者の購買意欲は今や、マス広告よりもAIやインフルエンサーによって掻き立てられるものとなっている。AIによりパーソナライズされた商品、インフルエンサーが薦める商品、製作者のストーリーに共感できる商品が人気を獲得するようになった。
テクノロジーの進展により、買い物にかかる時間はますます短くなっている。より速く、効率よく必要なものを得て、余った時間を好きなことに使いたいという消費者のニーズに合わせて、メーカーの間で可処分時間の獲得競争が行われている。
買い物をしなくなるだけでなく、サブスクによる非所有化も進む。必要なものが、必要なとき、必要なだけあればいい。こうして、人がモノを持たない時代へ突入する。

【感想】
技術の進展が価値観の変化を引き起こすという話が面白かった。車が普及したことで百貨店が人気になったのと同じように、デジタルシェルフの出現が買い物という体験に対する考え方そのものを変えつつあるということだ。人間はいつでも、外界に適応しようとする生物なのだということを改めて確認した。

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2021年08月11日

Posted by ブクログ

ネタバレ

ひたすら同じことを繰り返してるようにも感じられたが、その通りだなあと。

Instagram Twitterを見てても、新しくブランドを立ち上げる話が多い。メルカリは中古品や転売で儲ける。まとめ買いセール期間を設けて一気に消費行動をさせたり、ランク制を作ったりしてオンラインショッピングを促した楽天。転換期は新事業を始めやすい。ネットが拡大してこんなにも多くのブランドが生まれている。次々と会社がでてきているが、こんなにマーケティング市場が移り変わる中で、次に売り上げを伸ばせるのはどんな会社なんだろう?と疑問になりました。
本の中に、最近の人は口コミなどを参考にして商品を選ぶとかいてあった。自分も同じ行動をとっていた。やっぱり皆そうなのか…と思った。

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2021年11月02日

Posted by ブクログ

ネタバレ

 「買い物」は楽しいもの、というイメージが普通かと思いますが、米国や中国では「面倒なもの」という扱いになっている現状があるという、消費者の行動や心理が変化していることを踏まつつ、少し先の未来について述べた本。
2021年に読んでいますが、なぜ4年後なのかを明確には書いていません。が、e-コマースの発展に伴い、劇的に変わっていくはず、という点を踏まえ、タイトルを付けたのでしょう。
 レジに並んで会計待ちが面倒、そもそも商品を見て回るのが面倒、車の場合だと駐車場に入れるまでが面倒、そもそも買い物をしにわざわざ、お店に行くのが面倒という、これらの「面倒さ」のいずれかについては、誰でも感じることでしょう。確かに、スマホでポチればおしまいという便利さは、生活時間の時短になっています。
 いかに小売業が危機になっているか、という点は本書を読んでいただくこととして、逆に消費者の立場で考えると、可処分”時間”として、アプリ(スマホ)に自分の時間がどんどん奪われていることに気づき、スマホをいじっている時間を減らそう、と至極まっとうな結論にいたりました。
 メーカーの出しているヒット商品の7~8割が時短に関するものになっているということは、現代人が時間に追われているというより、あらゆる商業活動が、個人の時間を消費させることに注力されているともいえ、有限な時間の使い方って本当になんだろう、と考えさせられました。
 また、買い物時間が「0秒」になって消えるモノ、という最後の方の文章に続いて、
  ・1日かけて出かけていた百貨店
  ・1時間かけて出かけていたスーパー
  ・10分程度の外出で済むコンビニ
  ・1分程度で済むインターネットショッピング
という記載があり、さらに進んで、AIが勝手に選んできたものを自動的に受け取る、という世界では、自分が買い物しているという意識はなくなるだろう、とタイトルの世界感を表現していました。まあ便利かもしれないけど、個人的には、何も考えなくなって脳が退化してまう世界はいやや!と突っ込みをいれつつ閉じました。

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2021年10月23日

Posted by ブクログ

ネタバレ

箇条書きの感想失礼します、、、

・メルカリでも包装紙をこだわって作ってみようかなぁ

・自分の目に映るもの全てが商品棚になるのはすごい!

・サブスク化が進み自宅を持たない、が普通になったとしても、だからこそ昔ながらの家を求められるのではといった希望的観測。

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2021年10月10日

Posted by ブクログ

ネタバレ

ネット、スマホの普及により、商品を選ぶという無駄を排除するようになった。5gが普及する現在その傾向は顕著である。企業はマス広告からインフルエンサー広告に変わってきているので、時代の変化に対応しないといけない。冷蔵庫がネットと繋がっており、空になってくると自動で注文されるとあった。データドリブンによってプライバシーの問題も孕むが、買い物時間が0秒になるので、便利な世の中だと思う。

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2021年08月28日

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