【感想・ネタバレ】恐怖箱 厭還のレビュー

あらすじ

庭に埋めらたぬいぐるみの腹に仕込まれた肉片…そして凶事が。
平和な日常を一瞬にして突き崩す怪。圧倒的恐怖、ここにあり!

平和な日常と家庭を突如襲う理不尽な怪。或いはどす黒い情念の花が咲く因果応報の怪。
圧倒的な忌まわしさと絶望感が胸を抉るつくね乱蔵の人気実話怪談〈厭〉シリーズ最新作。
原因不明の頭痛に悩まされる男。友人は、二週間前に行った心霊スポットが原因だと言うのだが…「何も分からない」、
子宝に恵まれぬ兄嫁を心配した妹は子授け祈願すら受けられぬ自らの一族の秘密を知る…「長男の嫁」、
隣家との境界線に埋められた肉片の詰まったウサギのぬいぐるみ。
やがて凶事が…「ぬいぐるみの肉」他、闇が闇を呼ぶ怒涛の37話!

著者について
つくね乱蔵 Ranzo Tsukune
福井県出身。第2回プチぶんPetio賞受賞。
実話怪談大会「超‐1/2007年度大会」で才能を見いだされデビュー。
内臓を素手で掻き回す如き厭な怪談を書かせたら右に出る者はいない。
主な著書に『恐怖箱 厭怪』『恐怖箱 厭鬼』『恐怖箱 厭魂』『恐怖箱 絶望怪談』『恐怖箱 万霊塔』『恐怖箱 厭獄』、その他主な共著に「怪談四十九夜」シリーズ、「怪談五色」シリーズ、「恐怖箱テーマアンソロジー」シリーズ、『アドレナリンの夜』三部作、ホラーライトノベルの単著に『僕の手を借りたい。』がある。

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感情タグBEST3

Posted by ブクログ

作品紹介にある通り、「厭な話」が多い。
死に関するもの、救いのないものなど、読後の爽快感を期待する場合はオススメできない一冊。

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2020年01月06日

Posted by ブクログ

ネタバレ

この人の実話怪談集は激辛系のジャンクフードに似ている気がする。
・読む(食べる)手が止まらない
・時折キッツい刺激が来る
・一気に読む(食べる)とダメージを受ける
・思い出したように読み(食べ)たくなる
何も解決せず厭な後味ばかり残る話が大半なのは例の如く。家族や親族絡みになると厭度が増す傾向があるのも特色か。
深夜に施設の前を通過していく老人達「午前二時の老人」:見えない子供に引かれながら、ってのが厭。
献身的に両親の介護に尽くした叔母。厭なんだけど同時にやり切れない「蛇叔母」、母親に連れられて行った旅行先で覚えていた違和感の正体「旅の思い出」迷惑この上ない「脂部屋」、「破格の家賃」はいわゆる事故物件話だが、反撃っぷりが面白い。
保険外交員が訪問先で取り憑かれる「その時は近い」からのラスト7話で厭度が加速。何が起きたのか、何が理由なのか、どう対処すればいいのか、何もわからぬまま放り出される。作業服の男の如く曰く言い難い笑顔の印象が浮かんだまま。

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2020年02月25日

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