あらすじ
桓武天皇の子孫にして、陸奥鎮守府将軍・平良持の子、将門。右大臣藤原忠平卿に仕えることになった将門は、父の命で従兄弟で幼なじみの平貞盛とともに京にのぼることになる。都では市中を荒らしまわる群盗を退治したり、先の左大臣藤原時平の娘で、忠平の姪の褒子に恋をしたりと多忙な日々を送る将門。しかし父良持の死がきっかけとなり、運命は一変する。なんと故郷の地で将門を待っていたのは、一族相手の血で血を洗う抗争だった。父の遺領をめぐって戦いを仕掛けてくる伯父達を相手に必死で戦い、打ち破ることに成功する将門。紛争を解決するうちに、坂東一円の豪族達から支持を集めるようになった将門は、「新皇」として朝廷からの独立を宣言する。しかしその野望を打ち砕かんと一人の男が都から帰ってきた。圧政に苦しむ領民たちを助けるべく、あえて逆賊の汚名を被る覚悟で、朝廷に叛旗を翻した男の壮絶な生涯を描く歴史人物小説。
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Posted by ブクログ
話自体はおもしろかったのですが、
登場人物たちの心境とか、周囲との関係の変化とか読み取りづらいところもあったかなぁ…って思ってしまった。。。
将門だけじゃなくて、もっと他の登場人物にもスポットを当てて欲しかった…
Posted by ブクログ
読書録「平将門」3
著者 竜崎攻
出版 PHP文庫
p118より引用
“ 目尻の上がった細い目で、保忠がじっと
将門を見つめた。その下ぶくれの顔には、ど
こか、殺人を業とする武士を蔑んでいるのが
窺える。”
目次から抜粋引用
“神の馬
月下の戦い
栄光なき勝利
呪われし者
見果てぬ夢”
桓武天皇の子孫でありながら朝廷と戦った、
平将門の生涯を描いた歴史小説。
二月、本拠地で軍を整え敵を待つ平将門。
迫りくる敵軍の中に、幼き頃より共にあった
従兄弟の姿を見た…。
上記の引用は、京の殿上人の将門に対する
様子。身の危険を助けてもらっていながら、
この様子です。自分がしなければならない事
をしてもらっておきながら、その相手に対し
て失礼な態度を取るのでは、あんまりなので
はないでしょうか。
どんな時代であっても、何かいつでも諍い
の種はあるものですね。平安と名の付いた時
代でも、一体どれくらいの期間、どれだけの
人が平安な気持ちで過ごしていたのでしょう。
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