【感想・ネタバレ】賢者の愛のレビュー

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Posted by ブクログ

ネタバレ

なんか、怖い…と思いました。

何がって、百合と真由子の執着…。
百合の方は、生まれながらにあらゆるものを持っている真由子への執着。
真由子の方は、諒一への執着(これは愛?)。

真由子について怖いとはじめ思ったのは、
真由子の直巳への態度でした。
それは、百合への復讐でもあったようですが、
最後に、実は諒一への執着でもあったのではないかと気づきました。

直巳との関係が百合にばれたと分かったときに、
諒一に電話してしまうところとか、
諒一が倒れたと聞いて、車を飛ばしてかけつけようとするところとか。
私の考え過ぎかな?

最後に百合は亡くなり、
真由子は不自由な体となり、
諒一は新しく若い奥さんをもらって、
なんだか悲しくなりました。

さらに、真由子がこんなに思っていた諒一が、
さっさと若い奥さんをもらっていて、
つまんない男だ、と思いました。

唯一救いなのが、
直巳が真由子の傍で看病しているということ。
ああ、このまま本当に
直巳がずっと真由子の傍にいてくれますように
と思いました。



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2022年09月13日

Posted by ブクログ

ネタバレ

真夜中、一気に読んでしまった。
山田詠美の小説の中で「僕は勉強ができない」と同じくらい好きな小説になった。

好きな人を取られ、敬愛する父をも取られ、精神が崩壊してもおかしくないような仕打ち。
それでも彼女は強く生きていた。取る側になる、罪を犯さない復讐。これ以上美しい復讐はないと思う。できないけど

どうして?と思うところは、解説を読んだら全て納得できた。真由子自身、彼をその程度の男だと無意識のうちに分かっていて、本当によかった。

敬愛している人でも、あることに於いては俗物だったりする。気づけたら少し落ち込んで、次に行けばいい。そう思わせてくれる小説。とても好きでした。

0
2020年01月01日

Posted by ブクログ

ネタバレ

愛や幸せは与えられるもの?
奪うもの?作り上げるもの?
.
生まれた時から
その人の本質というものは
基本的に変わらない。
きっとそう。
育ちや環境や人間関係など
いろんな事がその人生に影響を与えたとしても。
.
「ちょうだいお化け」いるよね。
あと「マネっこお化け」も。
こーゆーのって
女の子特有のものなのかな?
.
怖いよね、強いよね、女の子って。
でも、
関わらなければ、
そっちに引っ張られなければ、
見てる分には面白い生き物だよね。
って思うのも、女だからかな。笑
.
帯に書かれていた
“もう減点方式で 冷めてしまう恋など したくない”
…ちょっとわからない。
私の感性と合わなかったみたい。

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2019年08月27日

Posted by ブクログ

ネタバレ

急転直下、“ちょうだいお化け”なんて可愛いらしい呼び名を遥かに凌ぐ、百合の怪物級のもの凄い存在感に呑み込まれる。最終章に仄かに漂う幸福感。それは真由子の幸せなのか、直巳の幸せなのか…。それさえも百合という怪物の腹の中で消化された後に残ったスカスカの残骸でしかない気がしてしまう。持たざる者のハングリーさにタジタジ。
グーパンチをくらったような後味だけど、夢中で読むほどおもしろかったのは確か。
脇役で登場のあの「彼」が嬉しいサプライズだった。

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2018年03月17日

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