【感想・ネタバレ】アイドル、やめました。のレビュー

あらすじ

AKB48グループを卒業しセカンドキャリアに挑む元アイドルたちを、自らもSDN48から会社員を経てフリーライターとなった大木亜希子が追跡取材するノンフィクション企画。10代から20代にかけて一般社会を離れアイドルとして生きてきた彼女たちが、卒業後に歩み始めた“第二の人生”。「元アイドル」だった彼女たちは今どこでどのような人生を歩んでいるのか。現役時代の葛藤、転機、そして現在までの喜怒哀楽に踏み込みます。

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Posted by ブクログ

文章はとても読みやすく、本書に出てくる女性たちの当時の状況や心境が伝わってきました。
無意識に心のどこかで"正解"があるはずという思いに囚われていないか、考えるようになりました。
読んでよかったです。

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2023年10月29日

Posted by ブクログ

フリーランス・ステージアクト・クリエイター・その他ありとあらゆる専門職が色々と不安に思う「**をやめたあとのセカンドキャリア」について、元48グループで現在ライター大木亜希子氏が同「元48グループ」の方々へ様々な「やめた後のセカンドキャリア」をインタビューした本。

げに恐ろしきは彼女達のタフネフとバイタリティ、そしてメンタル的に潰れた・潰れかけた際の総じての驚異的な回復力(恐らくここが最重要)には驚くばかりです。中には実際に身体を壊してしまいドクターストップがかかりそれが人生を左右される決定を選ばざるを得なくなってしまった方もいるのですが、その後の活動も決して止まることのない「どうしてそこまで出来るの」という驚愕の活動力に恐れ入りました。

私はアイドルの世界に明るくないので彼女たち一人一人がアイドル業界においてどのぐらいのポジションに居た人達なのかをよく掴めていないのですが「なんだか分からないうちにとんとん拍子に正規メンバーとして活躍していくようになった人の卒業」から「オーディションには合格したものの結局一度も正規メンバーにはなれなかった人」や更には「AKBカフェっ子だったのだけれど結局一度もオーディションに合格していない人」まで幅広くインタビューされているのが大変興味深かったです。

特に印象的なのはインタビュー第1ページ目は必ず「元***48で現在職業***の***さん」という大きな写真で始まるのですが、皆が皆一様に各々の「職業***」らしい目つきに成っていることにとても驚きました。ただ一人「え?この人はまだ現役ステージアクトに見えるんだけど?」と思う方がいらっしゃると、その方の現在の職業が「声優」だったりして実に深く納得します。とにかく人によって職業***として一人前であるかはさておき(中には就活がただ内定済みでインタビュー段階ではまだ大学生の方もいる、でもそれがまた実に「それらしい」顔つきをしているのですね)、皆さんが持ち前のタフネフ・バイタリティそして回復力(←もう一度言いますが、もしかしてここが一番重要かもしれない!)を持ってそれぞれ「職業***」らしい顔つきになっていることにとても驚きました。

読み始める寸前までよく分かっていなかったのですが、考えてみればアイドルというお仕事のセカンドキャリアはとても特殊ですね。最も中心的なアイドル本職の活動期間が中・高(遅くとも大)学生の就学時期に集中しているわけです。「元***」としてセカンドキャリアを歩む時に一般的な新卒の年齢に達していないことも往々に有り、これは随分他のセカンドキャリアとは違うなと思いましたが、そうはいってもフリーランス系は皆それぞれの「職業***に特有の事情」を抱えているのでよく考えてみればそりゃそうかと思いました。そしてこのインタビュー本が素晴らしいのは完全に「新卒」という年齢を過ぎてからのセカンドキャリアの方まで網羅していること。そしてどの方も一言「頑張った」ではとても済まない経歴が書いてあります。

私はインタビューされている元アイドルの方々について名前を知っているわけでもなく、現在のアイドルの業界事情も分かっていない人間なので、かなり大雑把な感想になってしまうのですが「さすが誰もが知っているメジャーなアイドルグループのオーディションを通過する女性達は、間違いなく何かしらの面で非常に優秀である」と感じました。

一番新鮮だったのは菅なな子さんが「元アイドル」となり難関受験勉強に振り切った時、

【勉強は、自分が頑張った分だけ学力が上がって点数が獲得できる、っていう事実がシンプルで、自分にとっては救いでした。アイドルって顔が可愛ければ売れるわけじゃないし、活動していくなかでも『こんなに自分がかなわない人たちがいるんだな』っていう敗北感の連続で。自分に歌やダンスの武器があっても、それで人気が上がるわけでもなかったので、勉強の世界が新鮮に感じて】

と感想を述べていることでした。これ、逆の体験をするのが普通じゃないでしょうか?突き抜ける(そしてその突き抜け方はちょっと尋常じゃない)経験としてのアイドルという「キャリア」は、かなり強烈な経験なのだなと感じました。

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2019年11月10日

Posted by ブクログ

元SDN48の著者がAKBグループを引退した元メンバーたちを追ったドキュメンタリー。

アイドルを辞めた人たちと言っても何千倍のオーディションを勝ち抜いてきた外見の良い人たちな訳で、普通の人と比べると華やかな業界で活躍している人が多い。

そんなうがった見方をしてもなお感動を呼ぶのは、アイドル時代の不遇な時期から現在に至るまで、彼女たちが前を向いて努力を続けている姿が等身大で描かれているからだと思う。

それぞれの人柄を知らなくても、アイドルになるまで→アイドル時代→現在って構成がとても分かりやすく、どっぷり感情移入出来てエモい。

読んで元気をもらえた。
自分も頑張ろうと思える。

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2019年07月03日

Posted by ブクログ

すべての元アイドルが幸せというわけではないだろうけど、本書で取り上げられてる元アイドルはみんな幸せそうなのが嬉しい。筆者が元SDNメンバーというのもよかったのかも。
それはそうとあとがきで「アイドルの経験がある人は1万人」という話に触れられていて、結構凄い数字ではないかと思った。

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2019年06月28日

Posted by ブクログ

あの人は今、という番組があったがアイドルの皆さんもみんな第二の人生を生きている。
アイドル時代を黒歴史にしていない明るさ前向きな考えに感心した。

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2024年01月25日

Posted by ブクログ

元アイドルたちのセカンドキャリアの話。
読みやすい文章。
共通するのは、興味の持ったこと、好きなこと、挫折の経験が全部今に繋がっていること。どんな経験も無駄にならないんだな、と思った。
まぁでも、アイドルの世界って大変!

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2021年05月05日

Posted by ブクログ

「アイドル」にもセカンドキャリアがあるんだな、と気づかされました。
そしてそれぞれ苦しみながらも色々な場所に行きながらも道を見つけてる。
しかもめっちゃ考えてる。

私もこの人たちのようにありたい。

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2021年02月16日

Posted by ブクログ

一度得てしまった大きな成功体験や挫折経験と、向かい合いながら新たな道に包んでいく人の人間力は魅力的ですね。
過去の経験が積み重なっていくからこそ、難しい職業もある。インターネットで名前の検索すれば色々出でくることの、弊害を考える必要がある。

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2020年01月19日

Posted by ブクログ

AKBのセカンドキャリア、とありますが、取り上げた人たちはAKBグループの人たちではあるものの、本当にAKBだった人は1人もおらず、そういう意味では、看板に偽りありだと思います。
が、アイドルのセカンドキャリアという意味では、その観点に立った本になっています。

アイドル時代は、自分の強みを探すこと、そしてその強みを磨くことにとても苦労したけれども、セカンドキャリアにおいては、その点が役に立った、と多くの人が述べています。
それはそうだろうな、と思いつつ、「アイドル」という言葉や存在は、ここ20~30年の間に、随分と陳腐な、というか、安っぽいもの、というか、とにかく、価値が大きく下がったな、と思いました。
うすうすと感じていていたそのことを、改めて確認できた本でした。

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2019年12月15日

Posted by ブクログ

元AKB(SDN48)でもある筆者が、同じく元AKBのアイドル出身8人を取り上げたもの。

激しい競争社会で生き抜いてきた彼女たちが、今第二の人生で過去の栄光を脱ぎ捨てて努力してる姿はとても価値のあるものに感じられた。

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2019年09月05日

Posted by ブクログ

AKB姉妹グループ等に属していた人の卒業その後の話。
いつかこういうの書いてくれる人いないかなーと昔から思っていた。
だってものすごく若い頃に1回何かを終わらせる人生のその先が気になっていたから。
それで言うとこれはアイドルだけど、いわゆる表に出る人たちの「その仕事を辞めた後」って昔から興味があった気がする。

この本は書いている本人も元AKBグループというところがちょっと特殊で、だからこそ純粋なルポではなく思い入れや共感が混じって書かれているところも興味深い。
私自身は1度もアイドルに心酔することなく大人になっているのだけれどあの渦中にいる人はこんなことを考えていたのかーというところも面白く読みました。
分かりやすい言葉を選ぶあまりかちょっと平坦な印象にはなるけれど、その分サラリと短時間で読めます。

この本の中にある通り元アイドルの人口は今や国内1万人と言われているらしい。
多いなーと思う反面「元●●」っていうのは今後もっと増えていくのだろうなと思う。
人生が長くなればキャリアチェンジもあるし、定年後の人生も長い。
きっとプライドも人生も掛けてすべての時間や何もかもを費やした何かから退く。というのは表に出る仕事に就いていた人だけでなく多くの人が体験していくことになるんだろうな。。。。
というところも含めて読むとまた受ける印象も変わる。

過去と今と未来は繋がっているのよね。

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2022年03月26日

Posted by ブクログ

アイドルって並大抵の努力じゃなれないんだなって実感
本当に尊敬してて、みんなその時の経験があったから次のキャリアに進めたんだなって

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2021年10月05日

Posted by ブクログ

私はAKBやSKEは知っていたし好きだった時期もあるけれど、それでもテレビに出るくらい有名な人しかほぼ知らない。なのでここに出てくる人たちは著者含め全員初めて知る人たちだった。ただ、アイドルをした人たちってその後なにしてるの?という疑問が最近あったので目に入ったこの本を読んでみた。

アイドルは過酷な世界だと思ってはいたけれど、AKBがこんなにオーディション合格者に残酷なシステムなんて・・・と驚きの気持ち。それを乗り越えてきた人たちはきっと強い。

アイドルは目的なのか手段なのか。は確かになという気持ち。
アイドル目指す人は読んでみてもいいんじゃないかなと思う。

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2021年09月07日

Posted by ブクログ

アイドルをやめたその後、何かを見つけられた、もしくはもともと何かしら自分が好きなことを持っていたラッキーな部類の人たちの話。
職種は違えど、大きく分ければ同じような人たちの話だった。いまだその後を見つけられていない人や、逆に辞めて大成功した人の例も取り上げられれば、より深い内容になったのでは。
最終的には、頭が良ければ、多少の寄り道や失敗も糧にできる、ということ。

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2021年04月11日

Posted by ブクログ

職業小説的なものが好きだから、とても面白く読むことができた。
アイドルになるきっかけも、辞める経緯も人それぞれ。
でも一所懸命生きている人だけが見つけられる本物の人生があるんだと思う。
よし、私も頑張ろう。

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2020年03月26日

Posted by ブクログ

この本との出会いは『林先生が驚く初耳学』
林先生がおススメ本として紹介されたのがきっかけだった。
それまでこの本が発刊されていることすら知らなかった。

元SDN48メンバーの著者が、48メンバーだった彼女たちのセカンドキャリアを綴る。
なかなか面白そうだと思い、読んでみた。

AKB、NMB、HKT、乃木坂、欅坂等々。
私にはどれだけの姉妹グループが存在し、メンバーが総勢何人いるのかすらわからない。

AKB神セブンと言われたメンバーや、AKB総選挙が始まったばかりのの上位メンバーは覚えているし…
口ずさめるヒット曲もあるにはあるが…
今は全くと言っていいほどわからない。
48グループのメンバーの卒業後は、今もメディアで活躍している人たちのことしか知らない。
でも、それは当然ながらほんの一握りの人たちのこと。

そうではない彼女たちが、元アイドルとして、どんなセカンドキャリアを歩んできたのか…
そこにいた彼女たちは、みんなその時々を一生懸命過ごしてきた人たちだった。
そして、これからも自分らしく歩んで行くであろう人たちだった。

とても興味深く読んだ。

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2019年08月04日

Posted by ブクログ

「プロ野球戦力外通告・クビを宣告された男達」を毎年固唾をのんで見守る僕にピッタリの本かと思い購入。 アイドル経験からの「成仏」、というテーマ設定で勝ち。しかし登場人物が皆さんご立派で、弱さやダメ感、どん詰まり感を期待してたら肩透かし。AKBグループってたいへんなんだなあ。ダイナミックな組織の中で自分の立ち位置を探してもがくって、会社員ではほぼ経験できないかと。終章の「元AKBカフェっ娘」が唯一、普通で安心。 シンガポールで何度かAKBとSDNのライブ観ましたが、本書登場の皆さんは来てたのかなあ?

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2019年06月20日

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