あらすじ
いまどき「神かくしにあった」などという人は、まずいないでしょうが、迷子になったり、急にお母さんの姿を見失ったとき、心細さも手伝って、見なれた風景が、まるで見知らぬ世界のように思えたことはありませんか――いつものようで、いつもと違う……それが異界なのです。この物語は、雑木林のなかにドッジボールを探しに入った男の子「尚(なお)」が、かくれ山という異界によびこまれ、必死で出口を探すという冒険ストーリーです。かくれ山の猫屋敷には、尚と同じように異界によびこまれ、猫婦人に姿を猫にかえられた子どもたちがとらわれていました。猫屋敷から逃げ出した尚は、友だちになった野ネズミに、山姥なら出かたを知っていることを教えられます。知恵と勇気をふりしぼり、天狗の隠れ蓑をかりて山姥に方法を聞いた尚は、鬼の雷の剣をぬすんで……。「あっ!」と驚く結末の、勇気と友情の素晴しさを教えてくれる感動の一冊です。
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Posted by ブクログ
化け猫に連れ去られた尚。元の世界に戻るには、天狗の隠れ蓑や鬼の金棒などアイテムをゲットして化け猫に対峙しなければならない。相棒の調子いいネズミなど、個性溢れるキャラばかりで面白い。
Posted by ブクログ
ですます調のお話し久しぶりに読んだ気がする。
すぐに物語が始まるけど嫌いじゃない。
子どもたちがそれぞれの時代に帰れて良かった。浦島太郎だったら大変だ。
最後のお母さんのセリフは短いがいろいろ想像できてよい。
Posted by ブクログ
脈絡なく突然冒険に巻き込まれます笑
個人的に「気乗りしない主人公」だと読んでいて疲れてしまうのですが、適度にノリの良さを主人公が発揮するので、楽しく読めました。素晴らしい塩梅です笑
なんだろう、自制したり疑ったりする主人公だからかな?
だんだら山のバク博士になんとなく似てるような気がしたんだけど、どうかなぁ?
Posted by ブクログ
RPGを意識したような作品。
主人公の少年がいろいろなアイテムをネズミの助言に従って手に入れ、化け猫をやっつける(といっても殺すのではなく、力を失わせる)。
最後のしかけも、よく本を読む人なら、全く驚かない、よくあるものだ。
でも、子どもが読んだらやっぱり楽しいんじゃないかと思う。
気弱で運動神経も鈍い少年が、知恵でピンチを切り抜ける様子はもちろん、化け猫、天狗、鬼などの造形も面白いだろう。
大人は「彦一ばなし」やネズミのもちつきなどの昔話風が懐かしい。
長すぎず、きれいにまとまっていて、言うことなし。
それにしても、これが「小学上級以上」ってどういう基準?
中級でいいと思うよ。