【感想・ネタバレ】ブルース・リー ──李小龍の栄光と孤独のレビュー

あらすじ

ブルース・リーこと李小龍は、単なるクンフー俳優ではない。香港映画界に天才子役としてデビュー。メロドラマで観客の紅涙を絞らせ、アクション映画の地図を塗り替えた。享年32歳。疾風のごとき人生。アジア人の容貌ゆえにハリウッドでは差別され、ドイツ人の血を受けていたため、香港でも疑惑の眼を向けられた。この天才俳優の全作品を分析、洋の東西を越えたその哲学を論じる、アジア映画研究の決定版。

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Posted by ブクログ

「わたしの部屋は…中略…さながら李小龍(ブルース・リー)グッズの展覧会といった様相を呈している」という著者の思い入れたっぷりのブルース・リー評伝。
リーの子役時代の映画から「ドラゴン」シリーズまで、ほぼ全ての出演映画の解説ぶりは舌を巻くほどのマニアックぶり(と言うか、オタク度)全開。「ドラゴン」シリーズでのリーの身体つきや身体の動きをつぶさに観察して「マゾヒズムとナルシシズムが絶頂の寸前で鍔(つば)迫り合いを果たし、出血し毀損してゆく身体が稀有のものとして見せるエロティシズムが開示されている」なんて書いてしまうのだから、もうとまらない、たまらない。
冷静に客観的に書かれた評伝もいいけれど、情熱と思い入れがたっぷりつまった評伝も実に楽しい。

この一冊でブルース・リー熱が再燃したので、今月末に河出書房から刊行される『ブルース・リー 生誕80年』を買わない理由がなくなってしまった。

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2019年08月20日

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