あらすじ
2018年7月、オウム真理教の教祖・麻原彰晃と幹部信者13人の死刑が執行された。「戦後最大の刑事事件」と言われたオウム真理教の数々の事件の背景には何があったのか? 実態はどうだったのか? 彼らが信じたものは何か? そして、何を残したのか? 1995年の地下鉄サリン事件以降、オウム報道にかかわり、元信者や裁判の取材を続け、死刑囚・無期懲役囚との面会や手紙のやり取りを続けてきた東京新聞社会部のベテラン記者による集大成。
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Posted by ブクログ
巻末に12名の死刑囚の墓碑銘がありました。
ひとりひとり見ていくと、獄中で水墨画を始めた人がいたり、被害者に手紙を書くためにペン習字を習う人がいたり、手紙に必ずカラフルな手書きの絵を添えてくる人がいたりで12人の人間性を垣間見るととても切ない気持ちになってしまいました。
著者は「彼らは麻原を師に選ばなければ、社会に貢献できる真面目な人たちだったと確信している」と記しています。オウム真理教のあらゆる事件で犠牲になったたくさんの方々、その遺族の方々のことを考えると、このような発言は控えるべきなのでしょうが、12人の死刑囚もオウム真理教の犠牲者と言えるのではないかと思いました。