あらすじ
5冠獲得ミステリ『medium 霊媒探偵城塚翡翠』、発売即重版10万部突破『invert 城塚翡翠倒叙集』に続く、シリーズ3作目!
反転、再び。
あなたは探偵の推理を推理することができますか?
嵐の山荘に潜む若き犯罪者。そして翡翠をアリバイ証人に仕立て上げる写真家。犯人たちが仕掛けた巧妙なトリックに対するのは、すべてを見通す城塚翡翠。だが、挑むような表情の翡翠の目には涙が浮かぶ。その理由とはーー。ミステリランキング5冠『medium 霊媒探偵城塚翡翠』、発売即重版10万部『invert 城塚翡翠倒叙集』に続く待望の第3作目。犯人視点で描かれる倒叙ミステリの金字塔!
invert
in・vert
【他】…を逆さにする,ひっくり返す,…を裏返しにする;
〈位置・順序・関係を〉反対にする;〈性質・効果などを〉逆転させる;
inverted detective story:
倒叙推理小説
感情タグBEST3
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Posted by ブクログ
城塚翡翠シリーズの3作目。
2作目と同様、倒叙ミステリーの形式で展開はある程度わかっているのですが、面白かったです。そのためこのシリーズはミステリーとして楽しむのではなく、人間ドラマとして楽しむのが良いかなと思いました。
今作では、翡翠と真ちゃんの信頼関係の深さが感じられるシーンが多くて大満足でした。お互いが尊敬しているからこそ敢えて口にはしないけど、最後のシーンで真ちゃんに弱みを見せる翡翠にグッと来ました。
翡翠の一貫した「殺人に正当性や正義はない」という正義感が、せっかくできた友達の正義感とは相容れない。被害者というのは何があっても報われないし、復讐するものでもないし、そもそも暴力による正当性の主張はあってはならないと再認識しました。
終盤ではなぜ翡翠が警察に利用されているのか、翡翠もなぜ協力しているのか、諏訪間さんと翡翠の関係、翡翠の弟などまだまだ謎が残されていて、続きそうなのが嬉しいです。
Posted by ブクログ
いやー相変わらず面白い。
倒叙ミステリってこのシリーズぐらいしか読んだことないけど独特の緊張感がたまらない。
「生者の言伝」
いやいや倒叙って犯人は決まってるものだと思ってたよ。
まさか真犯人がいるとは驚き桃の木山椒の木。
蒼汰の反応が分かりやすすぎてドギマギしたけど、真相聞いてびっくらぽんでした。
「覗き窓の死角」
今回はちょっと毛色が違って翡翠から事件に飛び込んだわけじゃなく事件に巻き込まれる形になったけどそれがまた良い。
トリックも斜め上で驚かされました。
作中で話題には上がったけど詳細は語られてない事件が複数あると思うからそのあたりの書籍化待ってます!
面白い
なぜ復讐で人を殺してはいけないのか、これほど納得のできる話は初めて見ました。
推理と同時にこう言ったもやもやを取っ払ってくれるのも、このシリーズの面白いところですね。
主人公周りの謎もこれから解明されていくのかと思うと続編も楽しみです!
Posted by ブクログ
読んでいるときは城塚翡翠に嫉妬をして、少し嫌な気持ちになるのに続きが気になって一気読みしてしまう不思議なシリーズです。
作者の相沢さんの文章力なのでしょうか...
人が人を殺す理由難しいですね。
毎度毎度、推理をせずに解決編まで読んでいますが毎回楽しませてくれる作品です。
Posted by ブクログ
「invert 城塚翡翠倒叙集」の続編。
mediumは絶対先に読んでおいた方が良いけど、invert読んでなくて、こっち先読んでも平気かも。
最初の話は少年が犯人前提でちょっと可哀想になりながら読んでたけど怒涛の展開にびっくりした。でも確かに少年に殺意が無いのに揉み合っただけで複数の刺し傷があったり、返り血を浴びてないのは変だった。先入観って良くない!って思った。
最後の話は解明まで私には死斑の謎が全然わからなかったから、あの時の描写がここで生きてくるのか!と驚いた。伏線を自然に混ぜ込んでくるのがすごいなと思った。前作も今作も推理として読み応えがあってスイスイ読めた。面白かった!!
Posted by ブクログ
覗き窓の死角のトリックは面白かった。
途中、待て待て待てと思ったところもあったけど、翡翠が浮かれてたというならそういうことなのだろう。
「ひどいペテンに引っかかったみたいな気分」には同意するわ…
前二巻にくらべると
ちょっとオチが強引というか・・・。
特に『覗き・・・』の方は、たまたまが連続しすぎかな。
たまたま知り合った犯人の犯行現場をたまたま助手が・・・って。
次回作に期待。
Posted by ブクログ
古畑任三郎オマージュなところは良かった。
1章の犯人が少年と思わせておいて違うオチなのが流石だなと思った。
2章目はちょっと長くなりすぎたなぁという印象。トリックも、もうちょっと分かりやすくシンプルな方が良かったなぁと思った。
Posted by ブクログ
シリーズ3作目。
2章で展開。
1章は別荘で友達の母親を殺してしまい、そこに車の故障により立ち往生している翡翠と真がの別荘を訪ねる。真相を解明する。中学生が殺したというのは思い込みであった。
2章は翡翠はカフェで出会ったミステリー好きの女性カメラマンと意気投合し友達となった。
その女性は妹を自殺に追いやった女性を殺し、アリバイづくりのために翡翠を使う。
推理論理合戦になってるところは見どころなんだけど、自分としてはちょっと読み疲れる感じでした
Posted by ブクログ
ギャップ萌え、というやつがある。
ツンだけどデレる、とか、いい人と見せかけて実は…とか。その落差にキュンとなる、人がいるのだそうだ。
実は私はこの"ギャップ"が少し苦手だ。
愛想のない人は愛想のないままでよく、親切っぽい人は親切なほうがわかりやすくて好ましい。
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本作は「城塚翡翠」シリーズ3作目。倒叙ものとしては前作の「Invert」に続き2作目となる。
1作目には「えええそう来るかいいのかそれΣ(゚Д゚ )」となったシリーズだが、それ以降は正統派?な倒叙ものとして展開されている(同じ手はさすがに使えないものねぇ)。
二作品が収録されているが、メインは二つ目の中長編と考えてよいだろう。
なんと翡翠が殺人犯のアリバイ証人になってしまうという驚きの展開。初めに彼女が感じた違和感はゆえなきことではなかった、というのも後でわかる二重の伏線となっている。細かいなあ。
あと、そうそう都合よく殺人犯のいるところに居合わせるってコナン君じゃあるまいし、と突っ込みたくなるがこれも最後に種明かしされている。そういうことか。
物語の中では、翡翠が警察に協力している…というより警察が翡翠に協力を依頼しているのは何故なのか?という実はシリーズ最大の疑問に関するキーパーソン的な人物も出てきたりするのでこれからどんな展開になるのか気になる。
ただまあ、翡翠のキャラというのがどうにも私と個人的に相性がいいとはいえなくて困る。半分は演技なのだろうが、苦手なのだ。
犯罪や殺人が許せない、気持ちが揺らいでも正義を貫くことを犠牲にはできない、まっすぐな人格と信念の人、という設定と、あのえげつなく犯人を追い詰めていく執拗さがしっくり来なさすぎて。
真ちゃんはいいキャラだと思うけど、どうして翡翠と一緒にいるのかはよくわからない。今後明らかになっていくのかなあ。
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ツンデレキャラにはあまり萌えない私。
徹頭徹尾変人、みたいなのが好きなのは無いものねだりなのかそれとも同類を求める欲求なのか。
ギャップは深みかもしれないけど、甘いお菓子だと思って食べたらハバネロ入りでした!みたいな罰ゲームみたいなの、やっぱりいやだなあ。