あらすじ
拡散される「フェイクニュース」「ステマ」「粘着」「炎上」。ネットはウソと悪意に満ちあふれ、気軽な投稿がたちまち炎上する危険な空間……ではありません。ウソを見破り、悪意をかわし、あなたの声を正しく届けるための超簡単テクニックがここにある! 情報の「正体」から炎上の鎮火術、粘着の上手な撃退法まで、講演回数2000超の「ネットの達人」が送る、ネットで「勝つ」ための情報受信・発信マニュアル決定版。
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Posted by ブクログ
第一部
全ての情報には、発信者の「個性・思い込み・偏り」が含まれうる。
よって全ての情報は「本当」も「真実」もないただの情報である。
情報には必ず、発信者の「動機・目的・メリット」があり、その情報が自らに不利益をもたらす場合は隠蔽される。
これら情報の特性に、個人やマスメディアといった違いは存在しない。
その状態で誰が得をし、誰が損をするのかを検証すると、その情報の「発信源」「目的」「発信者の立ち位置」が見えてくる。
情報には様々な「トリック」や「錯誤」が存在する。また人は無意識の内に情報の選り好み、スクリーニング(ふるい分け)を行っている。
第二部
フェイクニュースには情報発信で対抗できる。
情報発信すれば必ず反響があり、そこには理不尽で非論理的な批判も含まれるが、対処法もある。
論争は単なる「好き/嫌い」に起因するものが多い。
情報とは、基本的に「伝わらないもの」である。
表現の自由とは、不愉快な主張であってもその存在を認めることである。
炎上対応に必要な事
炎上させたことに対する「謝罪」
謝罪する「理由」
指摘に対する「感謝」
己の本性をバラさない発信手順
FBに非公開で投稿
それを見て必要なら、誤解されない、分かりやすい表現に修正
文章が完成したら「公開」に切り替え
コピーをTwitterに投稿
刊行がちょっと前なことと河野太郎の対応を紹介しているが気に入らない発言をブロックする悪行について触れていないから★1つ減。
Posted by ブクログ
どの情報を選んで信用するかは自分で考えて決める。そのためのセンスを磨くことが情報リテラシーであることを説明する一冊。「ネットバトル対処法」判断フローチャート(p.201)がわかりやすくて参考になりそう。主張はやや強めに思え、第一部の読み始めは安易に頷けない部分もありましたが、第二部で著者の苦い体験に触れ、最後まで読み終えたときは、聞く耳持たずに痛い目みるよりずっと良いという気持ちになりました。
Posted by ブクログ
仕事関係で読んだ本。
同じ作者の「11歳からの…」よりもっと突っ込んだ内容。
ネットだけでなく、情報というものをどういう風に解釈するのか?自分の中に取り込み、取捨選択して、必要なものを消化し、どのように養分としていくのか?あたりの考え方は大いに参考になった。
「SNS内で大勢を占めるように見える意見も世間で見れば少数派」ってのも、感情で分かっていてもこうしてきちんと説明されると知識として理解できる。コロナ真っ只中の昨今「正義マン」「指摘厨」がいかに騒ぎ立てていても、正義ではないし体勢でもないわけだ。
炎上案件に対するアクティブな防衛術は、高度な判断が必要で要検討。
Posted by ブクログ
ネットでの情報リテラシー、という話題に惹かれ購入。
第一部で、情報は情報であり伝える側の考えなどが入ってくるということが出てくることで、内容が頭に入りやすいと感じた。とかく議論がし辛いネットの世界において、スルースキルと言うときは言うという使い分けをしていく大事さを、あらためて認識することができた。
Posted by ブクログ
本書の魅力は、「具体的」なところ。
Twitterの具体事例が豊富。
ネットバトル対処法やネットへの書き込み方法なども具体的で参考になる。
例)Facebookで下書きしてTwitterに投稿すると良い etc
☆3つとしたのは「騙されない情報リテラシー」に関して新しい見識を得られなかったから。
著者は本書を書いている途中で、「議論すらまともに成立しない未熟な社会」への問題意識が芽生えたのだそうだ。
そして途中から本書の方向性を変えたという。(あとがきより)
この問題意識には、とても共感する。
がしかし、本書からは、その問題解決のヒントが得られなかった。
今後の著作に期待したい。