【感想・ネタバレ】レスのレビュー

あらすじ

50歳の誕生日目前の売れない作家アーサー・レス。彼のもとに、9年間付き合った元恋人の結婚式への招待状が届く。レスは思う。“どうやったら式から逃れられる?” 出席を断る口実に、レスは世界中の文学イベントを回る旅に出かけることを思いつく。ニューヨーク、ベルリン、パリ、モロッコ、そして京都へ。様々な出会いがありながらも、レスが思い出すのは元恋人のことばかり……。《ニューヨーク・タイムズ》《ワシントン・ポスト》《サンフランシスコ・クロニクル》各紙の年間ベストブックに選出された感動のラブストーリー。ピュリッツァー賞(文学部門)受賞作!

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Posted by ブクログ

ネタバレ

ジャケ買いしたら大当たりだった!LGBTQならではの、「どこにも馴染めない感」が主人公の”LESS”という名前に表れているように、随所にLGBTQならではのドライな視点があって、笑えたし自然と共感して一気読み。主人公に親近感がわきすぎて一緒に旅してる気分になって楽しめた。
それに、本当に好きな相手って、条件や見た目とか全てとっぱらって無条件で愛おしい唯一無二の存在だよね、としみじみ。ラストが優しく心に沁みた。

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2021年05月31日

Posted by ブクログ

ネタバレ

プーリツアー賞を取っているので読み始めた本。薄くなかったら、よみとおせなかっただろう。どこが面白いのかがつかみどころがないのは、文化が違うからなのか、英語で読まないからなのか。文意は明快ながら、文体は引っ掛かりだらけで、時制にもとまどう。読後感はじわっと、いいのだけど。日本では読まれないだろう。

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2020年05月24日

Posted by ブクログ

ネタバレ

元恋人の結婚式への出席を回避しようと、仕事で世界一周をしようとするゲイの作家の物語。コメディタッチで、明るい話だった。ただ、この物語の語り手とその結末にはラブストーリーとして感動するものがあった。個人的に気に入ったのはレスのある一面の真実であるところの、レスが恋をしているようなキスをし魔術的な魅力のある触れ方をする点が美しく描かれているところ。そしてひと頃のゲイ文学ではよくありそうな悲劇的な英雄像は排され、愛すべき、人並みなキャラクターとして描かれているのもよい。ゲイという存在がマジョリティの人々と肩を並べて歩いていくのはこのような感じなのかもしれない。

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2019年11月29日

Posted by ブクログ

ネタバレ

ゲイの50歳の小説家レス。別れた彼が結婚するということでパーティに呼ばれるが、どうしても参加したくない。そこで、国内にいないという理由で断って、実際に、ドイツ、イタリア、フランス、モロッコ、インド、京都へと旅をしていく。その旅の過程で、過去の彼氏や男との出会いと別れがあり、中年のおじさんたちの悲哀と輝きをなんとも喜劇的に、滑稽に表現していく。確かに、おじさんって、なんとも面白いし、なんともシュールだ。
実際の海外での出来事は、おそらく実際に行って取材した国とそうでない国で描写が全く異なるために、京都にはきっと行ったんではないかと想像した。物語の最後にたどり着いた京都で、自分を見つめ直し、そしてアメリカに帰っていく。一人旅、でも一人ではない旅、大切な人は離れているからこそ、わかる。当時は、ゲイはエイズになる可能性が高く、50歳を超えて生きるのはレアだったことから、歳をとった最初の同性愛者と自己を評するところからも、本当に色々な人生の中で、幸せを感じていない主人公レスと、そうでもなくてすごく幸せだったんじゃないかというレス。そこが入り混じりながら、愛とはこうも苦しく、でも大切なことなんだと沁みる小説になっている。

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2022年10月01日

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