【感想・ネタバレ】クロニクル・アラウンド・ザ・クロックのレビュー

あらすじ

次は誰が死ぬの?――いま、ロックバンド“爛漫”の事件に立ち会ったひとりの少女は語り出す、美しいほどに血も涙もない真犯人・オープンD……著者最高の青春「犯罪」小説!

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Posted by ブクログ

ネタバレ

先に新潮文庫から刊行された、『爛漫たる爛漫』『廻旋する夏空』『読み解かれるD』をまとめて単行本化したもの。
作者曰く「音楽小説であり青春小説であり推理小説」(※単行本版あとがきより)。

■好きなところ

・主人公・向田くれないと新渡戸鋭夫の、息の合った漫才のようなやり取りが痛快。個性的なキャラクター同士の掛け合いは、津原作品の醍醐味だと思う。
・くれないにとって鋭夫は遠い存在になっていくのかな…と思いきや、最後の4行で号泣。
・「読み解かれるD」の最後に、くれないが和気泉の言葉を口走る場面。何の必然性もないのだが、不思議と鮮やかで、最も主人公に感情移入した。
・作者が津原やすみ名義で書いていた少女小説「あたしのエイリアン」からの引用。「Preludio」に「なんてカラフル。」という一文を発見した時は、色めき立った。赤羽根菊子と岡村五月が逞しすぎる成長を遂げていて笑ってしまった(千晶はどうしてるんだろう…)。「あたしのエイリアン」ファンは必読。
・作風の広さや題材に、毎回毎回驚かされる。これからも新作を楽しみにしています。

■いまいちなところ

・津原作品の女性主人公は、さばさばしていて芯が強いキャラクターが多い。くれないも同系統で、あまり新鮮味はない。
・くれないは17歳で、登校拒否して友人がいない設定。17歳というには、大人びている気もする。自分では暗い性格でコミュニケーションが苦手と思っているが、実際は前向きで、初対面の相手でも臆せず喋る辺り、羨ましいくらいだ。17歳の時の自分を投影するには、「リア充」な主人公。

■制作の裏側

・いつもはいきなり一行目から書き始める作者が、「小説でロックを表現する」ために、音楽のレコーディングの過程を模して、詳細な設計図を組み立てた上で執筆したとのこと。設計図の作成には、アウトラインプロセッサという文書作成ソフトが使用されている。
・「最新作が最高傑作」という自らのポリシーを貫いた作品(※読み解かれるD 文庫版あとがきより)。かっこいい。

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2016年05月08日

Posted by ブクログ

ネタバレ

2025.9 上手な小説で、読みやすく、また頁をめくる手も止まりませんでした。

でも何で??が止まらないストーリーでもありました。

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2025年09月05日

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