あらすじ
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ある人は言った。
この世に本は2種類しかない、
読むに足らない本か、読んでもロクなことにならない本。
宗教改革の立役者として知られるルターは
聖書を唯一無二のよりどころにして、読み込んだ。
丁寧に、丁寧に、読み込みすぎたゆえに、
その読書は人生を、世界を変えてしまうほどの危険性を孕んだ。
ある学者は言った。
本には持つだけで力を宿すような、
ある種の“マジカル”がないと駄目だ。
例えばバチカンが聖書の写本1冊持っているだけで世界を征服したように。
ある詩人は言った。
たとえそれがどんな本であれ、本は危険になり得る。
なぜなら人は自分の中の“怪物”に出会うために読書するのだから。
悪徳の書ですら、毒にもならないときがある。
読書が危険になり得るかどうかは内容の過激さにはない。
その本をどう読むのか。
ただ共感を得ることを目的とせず、
当たり前と思っていた価値観を崩壊させる、
激しい心を揺さぶる読書。
たった1冊であっても、
本は世界を変容させる力を秘めている。
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
自分を変えたくて読んだ自己啓発本よりも、なんとなく手にとって読んだ、小説の主人公に思いっきり影響受けることもある。
良い影響のみならず、悪い影響を受けることももちろんある。元気をもらったりすることもあるけれど、価値観が揺さぶられて、不安になったりもする。
おそらく、本にはエネルギーがある。だから、読む側にもそれが伝わるし、こちらにエネルギーがないと、どんどん引っ張られる。自分が、難しい本を読んだら寝てしまうのは、きっと体力不足だからだろうと思う。
今回のブルータス特集は、文字通り、序盤から危険な本ばかりが並んでいて、紹介文を読むだけでもゾクゾクする。
お気に入りのトピックはP16〜「文学の副作用。」と、P147〜「私の価値観を180度変えた一冊。」
特に、「文学の副作用。」の、
文学は、想像に任せる部分があって、「表現できない」感覚を伝えられる、という点と、
書評がある意味、書かれている言葉を適切なサイズに運び出す乱暴な行為、と評している点は、ものすごく共感。
書評を書くことって、「水を両手で運ぶ行為」に似ていて、どうやったらたくさんの水を運べるのだろうか、と最初のうちは悩む。しかし、そのうちに、コツを掴み始めると、水の量とかどうでもよくなっていて、そこにぼやっと個性が出はじめる。
そんなこと、わかっていながらも、まだ自分は、水を多く運ぶことばかり考えてる。いい書評は、「両手の使い方」なのかもしれない。
雑誌らしからぬ、活字の大海に飲まれてみるのもいかがでしょうか。
Posted by ブクログ
シリーズ3冊合本て。今までのもたぶん買ってたのに。
豊﨑×柳下、けっこう読んでる本並んでて「オイラもなかなかやるやん」って思ったけど、その2人に慣らされてるのかも。
松岡正剛、どうしても語り口が合わない。知識はすごいんやろうけども。
「◯◯の文化史」のシリーズのコーナーに作品社の名前がないのはどうなのか。いや、作品社の本は紹介されてるかもだけど、作品社の名前を出してもええと思うねん、そのテーマなら。
「全裸監督」の特集、この本にいる?合ってない気がする。見てないからそう思うんかもしれんけど。
Posted by ブクログ
BRUTUSの「危険な読書」シリーズ3冊分をまとめてあります。多種な職種の人々から紹介してもらったあらゆるジャンルの本が紹介されています。これだけ色んな種類の本を紹介されると、今まで手を出すのに躊躇していた本や、全く存在自体も知らなかった本にも興味が持てていいですね。