あらすじ
彼女を金魚としてモノにしたい――。時は大正。金魚屋であることに劣等感を抱く復一は、崖邸のお嬢様・真佐子を執拗にイジメていた。彼女を泣かせたときに抱く甘く歪んだ征服欲に、復一は夢中になっていく。しかしある日、反撃に出た真佐子によって、征服する側からされる側へと、復一は堕ちてしまう――。岡本太郎の母・岡本かの子が描いた名著『金魚撩乱』、大正耽美系サイコ・ラブが鮮やかに再誕！
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小説の原作者が意外な人だった！
小説を元に作画した漫画なのですが面白い！
原作と異なるシーンが多々、盛り込まれていますが
見事にハイブリットされて、
漫画としての読みごたえは、かなりありますね。
続きが気になって、毎週、楽しみしていますが、
イラストも雰囲気にあっており、
漫画的な意味で、見やすいでしょう。
この漫画レベルならば、電子単行本後に
購入しても納得してます。
まあ、実際、購入してますが・・・・
時間があれば、原作を読むことをお勧めします。
漫画と小説との差異を堪能してくください。
雰囲気がある
独特の世界観で、雰囲気のある作品。
金魚がテーマで深くかかわっているというのもいい感じだし、設定が大正時代というのもいい。
絵もかなり美しい。
特に女性キャラは雰囲気がある。
ヒロインの手つきの妖艶さ、何を考えているのかわからない描写などもかなりいい感じ。
一方、男性キャラがいかにもイマドキの学園ものに出てくるような見た目をしているのは興ざめ。
本作の欠点を挙げるならこの点だと思う。
まるで「テニスの王子様」かよと思うような髪型は、さすがにこの雰囲気、この時代とかけ離れすぎている。
そのおかげで読みやすくはなっているのだけど、もっと書生然とした見た目の方が作品にはあっているんじゃないだろうか？
それでも、全3巻と短いし、どこかで最後まで購入して読んでみたいと思わせる作品。
----- 全3巻読んでの追伸 ネタバレ多いので注意 -----
丁度半額キャンペーンをしていたので、全巻（といっても3巻）読んでみた。
ついでに原作も。（短編小説で、WEBで10～20分もあれば全文読むことができます）
この原作者岡本かの子さんとは、明治～大正期の人物で、あの「岡本太郎」の実の母。
本作は、亡くなる2年前、1937年に出された小説で、道理で純文学っぽさがある訳だと納得。
兄を通じて谷崎潤一郎と親交があったそうで、本作にはその影響もあるのかも。
ちなみに原作には男友達の日野は出てこないし、復一と真佐子が肉体関係になることもない。
この原作をベースに、倒錯気味な三角関係へと昇華させたのはこのマンガの非常に評価できる点だと思う。
ラストの展開も原作に沿っているとはいえ（肉体関係が無いので、子供はあくまでもモブキャラである真佐子の夫の子だが）、見事であり、この段階では星5の評価をしてもいいと思う。
それだけに、やはり男性キャラの「イマドキ感」が非常に残念。（女性キャラは問題ない）
これがもっと味のある見た目であれば言う事なしだったんだけれど…。
結末が気になる。
青年マンガはあまり読まないのですが、何となく気になって無料版を読みました。
好き嫌いは別として、すごく引き込まれます。
結局最後、作者は何を伝えたかったのか気になります。
殉愛？偏執？
原作は読んでいませんので、今後の展開は全く知りません。
当初は復一の真佐子への偏執の物語かと思いきや、真佐子も真佐子で復一にこだわってる様子に思えます。
復一の級友の日野も日野で、何か抱えているようで、主要キャラ全員一癖二癖ある人物です。
金魚との接吻が妙に生々しく、印象的でした。
次回を楽しみにしてます。
シリーズ作品レビュー
