【感想・ネタバレ】死体埋め部の悔恨と青春のレビュー

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2023年06月24日

斜線堂作品、倫理感もへったくりもなし。決してあってはならないタブー。主人公・祝部は英知大学に入学したその日に織賀に助けられる。正当防衛でうっかり殺してしまった相手の死体を、織賀の手で穴に埋めてもらう。織賀(先輩)と祝部(後輩)は依頼人から金を受け取り、死体の処理を請け負う死体埋め部だった。表向きは生...続きを読む物研究会だが、実際にやっているのは生と対極にある活動でえある。4章のうち3章は何故遺体が殺されるに至ったか?のミステリー&解決編。4章は額賀と祝部の対決、よく分からなかったが全体的にインパクトありすぎでした。⑤

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Posted by ブクログ 2022年10月30日

代わりに埋めてくれと依頼された『奇妙な死体』とドライブしながら、その死に方の謎を解くという倫理的に問題のありそうなミステリー。加えて、安楽椅子探偵のようでありながら、探偵役が語った推理は、きちんと裏付けが取られるのではなく、聞き手の気分によって承認されるだけ、と相変わらず正統派と呼ぶにはちょっと難し...続きを読むい代物。だからこそ、主人公二人の歪な関係も含めて楽しめた先で辿り着く最終話・ラストページはあまりの衝撃でゾッと震えるほど。面白い、だけど薦めづらい。

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購入済み

倫理などものともしない

2021年12月18日

死体を埋めるのは犯罪。だけれども、その上に成り立つ青春。
犯罪を肯定する潔いストーリーが好きです。

と言っても世間様はそれを許さないわけで。
最後はハッピーエンドが良いですね。とか言って、私の頭の中ではハッピーエンドです。

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Posted by ブクログ 2023年09月29日

どこか欠けた織賀先輩ととにかく不遇?不運?な祝部の死体埋め部。
埋めるよう依頼された死体の死因を考察する新しいミステリ。面白かった。
最後の終わり方に、期待してしまう自分がいる。笑

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Posted by ブクログ 2023年09月02日

読みやすくてテンポよく進んでいく本なのに実は暗くて重い内容。死体の服装や状態から何故殺される事になったのかを推理するのは斬新。(死体とドライブなんて絶対に嫌!)人の運命と崇拝についてを書いた本だと思う。斜線堂さんは本当に好き。

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Posted by ブクログ 2023年07月17日

久々に再読しました。
タイトル通り「死体を埋める」部活をしている二人の、関係性の変化とちょっとした推理もの。神でもあり悪魔でもあると称される埋め部の部長である織賀先輩と、ひょんなことから副部長になってしまった祝部くんの、歪で奇妙な関係性が密度を高めていく展開は、ドキドキとソワソワを味わえます。

...続きを読む分がどれだけ思っても考えても、覆ることがない現実と、それでもなお祈って願ってしまうのは、幼くて甘酸っぱくて何とも言えない感情に駆られました。ラストが駆け足気味でしたが、お互いが「唯一」同士という組み合わせが好きな方は、刺さる作品だと思うので、是非読んでほしいです。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2023年03月24日

死体を埋めに行く途中の車内で、なぜこの遺体はこんなことになってしまったのかを推理する青春ミステリ。

とはいえ、謎解き部分も面白くないわけではないけど、それよりかは織賀と祝部の関係性を楽しむ話かと。

『あんたの所為で、人生滅茶苦茶ですよ』
という関係性が好きな人はハマりそう。

途中まではサラサラ...続きを読むっと読んでしまったけど、第四話とラストはすごく好みだった。
設定が設定なだけに幸せな結末にはならないだろうとは思ったけど…これは…最後どうなんだろう。
続編もあるようなので、今度読んでみよう。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2023年01月15日

突飛な設定が気になり手を出しました。比喩かと思ったらちゃんと死体を埋めててワオ…ってなりました。死体の謎を解くミステリがおもしろかったです。解いたところでどうにもならない理不尽さと暴力性。そして祝部と織賀のふたりとも、互いの唯一でありたかったんだなと思って切なくなりましたね。互いに唯一だったけど唯一...続きを読むにするわけにはいかなかった。この後のふたりの関係がどう変わるのか変わらないのか楽しみです。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2021年12月07日

やっぱり斜線堂先生の書くバディ物が大好きです!

今作は探偵とワトソン役という王道バディではなく、犯罪者とその相棒という異色のコンビ。
片方は悪びれずに罪を犯す先輩で、片方は悩み・葛藤しながらもそんな先輩と共に居たいと願ってしまう後輩…
凸凹なのにどちらも互いに必要としている感が凄く良かったです。
...続きを読む
だからこそ最後が…決別しきってしまったかと思った…
未来を感じさせる終わりでホッとしました。

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Posted by ブクログ 2021年06月12日

 歴史・神話・西洋ファンタジー・クトゥルフ・TRPG、それにミリタリーといった分野で、図解でわかるシリーズや、ボリューミーな辞典あるいは事典もの、古代や中世の武器や兵器の図鑑などの書籍を主戦場としている印象が強い出版社・新紀元社。しかし、気づけばWeb小説の書籍化レーベル「モーニングスターブックス」...続きを読むは順調に書店の棚の幅を広げ、昨年には日本初の幻想文学専門誌「幻想と怪奇」が45年ぶりに復活して継続中。さらにあの『三体』の翻訳監修を務めた立原透耶による中国SFアンソロジー『時のきざはし 現代中華SF傑作選』の刊行は大きな話題となり、今年は『夢遊病者と消えた霊能者の奇妙な事件』(リサ・タトル)が発売と、ライトのみならずSFや海外翻訳も含めた、小説作品の展開に力を入れている感が見受けられます。
 そんな新紀元社による新レーベル「ポルタ文庫」。その創刊ラインナップの中の一冊が、斜線堂有紀(しゃせんどう・ゆうき)著『死体埋め部の悔恨と青春』です。

 大学進学のため、東北から上京してきた祝部浩也(はふりべ・ひろや)。その登校初日、飲み会の帰り道の公園でナイフを持った見知らぬ男に襲われ、抵抗した末に意図せずその男を死なせてしまう。呆然としているところに、茶髪で赤いジャージの男・織賀善一(おりが・ぜんいち)が現れ「助けてやろうか?」と声をかけられる。死体を持ち上げ、車に運び込む織賀に促され、頭がついていかないまま乗り込んだ後部座席には、すでにもうひとつ別の、なぜか左手の指がすべて折られた女性の死体が座らされていた。聞けば織賀は、祝部の入学した大学の先輩にあたり、以前からビジネスとして依頼を受けては死体を遺棄する『死体埋め部』なるものの部長(そしてたったひとりの部員)なのだという。突然の事態と罪悪感、混乱するモラルの感覚の中で葛藤する祝部に、織賀は目的の山に着くまでの時間、なぜ死体の指が折られているのか、推理合戦をしないかと持ちかけてくるのだった。

 ――「承認しよう、それが今回の正答だ」

 はやみねかおるを原体験と語り、佐藤友哉作品がきっかけで作家を志したという経緯や、さらに『斜め屋敷の犯罪』(島田荘司)にあやかってペンネームをつけたとの言などから、新本格を中心としたミステリ・ムーブメント作品群のミーム(=文化的遺伝子)を強く受け継いでいる自覚を持った作家であることがうかがえる著者。
 一方で、その作風はどことなく“破滅の予感”のような空気をまとったものが少なくない印象で、本作でややいびつなバディを成す祝部と織賀のふたりもまた、ぐらりぐらりと少しずつ足場が揺らいでいくような不安感を伴って、その関係が深まっていくさまが綴られます。そして、じわじわと祝部とともに読者が気付かされていくある事実と、待ち受ける結末――。
「遺棄する死体がなぜ、どのように死んだのかを推理する」という異色にしてショッキングな謎解きフォーマットが見どころの、苦味強めでツイストの効いた青春ミステリです。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2021年02月15日

続編があると知らない状態で読みたかった。
もったいないことをしたわ。(苦笑)

続編がどう始まるか楽しみ〜。

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Posted by ブクログ 2021年02月12日

本紹介で書かれているような内容そのままで進みました。こんな書き出しで、途中で読み飽きるかと思いましたが、二人がどう決着するのか気になって一気に読んでしまいました。うん、なるほど。最後に謎解きして、ミステリーの形を取っているところとか、読ませる手法があるから最後まで引っ張られるんですね。終わり方もさほ...続きを読むど嫌じゃなかったです。この本、中学生に紹介したら食いつきそう。
カレイドミステリーもこれも、きっと上智大学がモデルなんですね。賢い登場人物が出てくる話は好きです。

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Posted by ブクログ 2021年02月12日

話の切り口が面白くキャラクターに魅力がありテンポよく読め楽しめたのと今回の関係性だからこその暗めの雰囲気が感じられるのも面白いと思いました。

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Posted by ブクログ 2020年10月13日

発想は異常だか謎解きは面白い。
ひょんなことで、人を殺してしまった祝部。
偶然?通りかかった男にその危険を救われたのだが、実はその男、死体を埋める事を仕事にしている大学の先輩だった。成り行きで、その死体埋めを手伝わされる事になった祝部なのだか、こんな事で良いのか?

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Posted by ブクログ 2020年10月06日

 おいおい待て待て祝部くん、好感度上がるの?!上がるとしても早くない!?ジェットコースターよりも速く二人の物語が始まってしまう。
 普通の大学生(なりたて)だったはずなのに、いつのまにか織賀に飲み込まれて奇妙な遺体の謎を解くことになっている主人公。斜線堂先生のアイデアの奇抜さ、ミステリー、キャラクタ...続きを読むーの魅力、どうしようもない関係…宝箱みたいに、次々と飛び出してくる。
 その癖、真綿で首を絞められるような、重い、息苦しさもある。狂ってる。恐ろしい。それでも救いである、という矛盾。こんな話を書ける作家、すごい。

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Posted by ブクログ 2020年09月24日

自分がたった一人であるように、相手をたった一人と思いたい。そんな祈り。
知り得るのもまた幻想で、ただ知ろうとする意思だけがある。
己が生の縁、そのたわいなさと、直視する恐ろしさが迫る物語。

出自も生きるも死ぬも、出会うも出会わないも、土台は決められぬ、どう転がるか分からぬ、サイコロの平等。
俺もお...続きを読む前も、例えば時代も国も、あらゆるものに通ずる。
ここにいる事は選べず、それでも人はただ己で承認する。許すか、許せるか、倫理も感情も一絡げに。埋めて踏みしめ道をゆく。

作者らしい、インパクトのある設定に、ざっくりしているがするりと溶け込むミステリーと台詞回しが絡み合い、止められない、そんな印象の一冊です。
趣味です!な感じもまた楽し。

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Posted by ブクログ 2023年10月25日

とても読みやすい、のに内容は重いというか狂気。
あー狂ってる、そして地獄…
なのに2人の関係に惹かれて読んでしまう
歪んだ関係がもう!そして織賀先輩に惹かれてしまう…

読んだことのないミステリで一気読みでした
最後の話を読んだら、あ!続き読もう!となりました

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Posted by ブクログ 2023年02月20日

織賀の性格が軽い感じなので、サクッと面白く読めるんだけど主人公の名前、祝部に何度もなんて読むんだっけと躓いてしまった。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2020年07月26日

大学生の祝部は飲み会の帰りに暴漢に襲われた際、誤って相手を殺してしまう。
「助けてやろうか?」そう声を掛けられた相手、織賀先輩と一緒に死体を埋めにいくことになるが、その車の中にはもう一体の死体があった…。

タイトルの通り、死体を埋める部活という奇妙な活動をもとに色々な死体の状況を推理していくオムニ...続きを読むバス。
祝部と織賀先輩の歪な依存関係が面白い。もっとじっくり仲良くなっていく過程が描かれて感情移入出来ていたら、ラストも響いたかもしれない。
やや上滑りのまま終わってしまってもったいなかった。
いわゆる匂わせ系でしょうか。


追記。
作者のnoteに死体埋め部の合宿の話など、いくつか短編が公開されていました。
これ全部踏まえた上で、ラスト読むと感慨深いかも。

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Posted by ブクログ 2020年02月23日

生物部という名の裏で人間の死体を埋める活動している部。死体を運ぶ間に、死体の不審な点から状況を推理する謎解き連作。先輩がかなりヤバイがすごく魅力的。不謹慎だけど面白い設定だった。

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